「ブラック&ホワイト」「ハーバー・クライシス<湾岸危機>Black & White Episode1」「ハーバー・クライシス 都市壊滅」

5.0
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ブラック&ホワイト

無鉄砲だが正義感あふれる刑事・英雄(インション)と、女好きでセレブ生活を送る刑事・在天(ザイティエン)。性格も正反対、相性も最悪。そんな彼らがなんとコンビを組むことに…!?反発し合いながらも、次々に起こる事件の真相を追ううちに堅い絆で結ばれていく2人。だが、在天の謎めいた過去が少しずつ明らかになっていく。一体、彼の正体とは―?そして2人の行く手を阻む真の黒幕は誰なのか―?

原題:痞子英雄 2009年

感想

今まで見た、台湾資本の台湾ドラマの中で最高傑作だと思う。

台湾の警察ものはパンダマンで期待値がほぼ0だったのもあると思うが。大まかな設定とストーリーはどんでん返しにつぐどんでん返し。うさんくさいから敵と思ったら味方だったり、無能なやつと思ったらそうでもなかったり。

人物造形も良いのだが、大きいところで一つ問題があって英雄は刑事としてはアホ。見立てがひどく悪い。在天はそのまま刑事でいいの?小さなミスは大量にある。

この人これまでどこにも出てこなかった人じゃない?というような人が重要なことをしてみたり。その後映画化などで回収する予定だった伏線が回収できなかったり。

ああ、終わらせてくれよ。お願いだから、在天に・・・と思ったりするわけだが、やっぱり傑作。

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在天役のヴィック・チョウはたまに、特殊メイクでジェイ・チョウを縦にひっぱったようだったりするが、英雄を罠にはめるシーンで影から出て来るときに極悪な顔をしたときが凄絶に美しかった。そんなところでフェロモンを全開しなくても良い。悪人面に心を鷲掴みにされる私も私だ。複雑な在天をよく演じられたと思う。しかも肩の力が上手く抜けていた。今後が本当に楽しみ。というよりも、これまで見てなかったのが残念だ。F4ではこの人の作品を見たのが一番最後だった。人生、損をしたような気分で、ヴィック祭りに突入した。

英雄を演じたマーク・チャオは暑苦しい役を濃いめの中華顔ではなくむしろ韓国風の顔が演じるのが良かったのだろうか。ただ、一本調子の演技。「モンガに散る」も結局同じだもの。新人だから仕方がない。

陳琳役のアイビー・チェンはアクションができ、変顔までしてくれる。これは、香港で体を張ったコメディに出てくれなきゃ。ただ、額と左のほほのあばたに、肌のあらさが気になった。ぎゃんぎゃんやるのだが、気が強いもんねえ、中華女子は。ちょっとヒステリックな役を割に上手く演じていた。

西英のチャン・チュンニンは「殺人犯」に出ていた薄幸オーラ全開の人。あれも救われなかったが、今回も報われない。この人の背後関係でもう一本話が作れる。相手がシスコン男、というのはいいかもしれない。

女殺し屋(双子の姉)役の徐愛心。柔道の金メダリストの「アサシン」松本薫選手に似ていた。松本選手がモード系メイクをすると、ジブリの気の強い女(もののけ姫のエボシ、ナウシカのジル皇女)に似ると思ったが、女殺し屋もいける。小馬は勝てそうにない。

ボスを演じたジミー・ハンはアクション監督も務めた。この人が撮影した映画「楽之路」でも思ったが、この人は俳優としては絶望的にオーラがない。オーラのない加瀬亮は同化できるカメレオンなのだが、ジミー・ハンにはそういう特殊能力もない。全編通してアクションのできは良かったと思うし、本人の能力、センスも抜群。映画も映画としては良かったもの。けれど、俳優として表に出るべきではない。

小玫(リーン・ユウ)と在天でもまた一本いける。ちらっと見た「パフェちっく」(見なくて良いと思った)では主演しているが、本作では少し顔がふっくらしていて身長も低く見える。ふっくらとした顔が可愛らしかった。最後のひっくり返しがこの人なのだけどうまく決まっていた。ちらりとしか出なくても妖艶なまなざしだった。って、ご結婚おめでとうございます、在天と女神さま。ヴィックが幸せ太りするのも仕方がないね。

小馬役の修杰楷は強そうに見えないのが良かった。

アイドルドラマにしては珍しくラブシーン(台湾にしては結構濃いと思うが日本的にはどうってことはない)もあった。女優はソニア・スイ。綺麗な人なのだが、唇の口角が不自然なまでに上がっていて、こわーい。

ロケ地

舞台となった架空都市「海港市」のロケ地は高雄だ。からーんと突き抜けるように明るい空!冬でも暖かい。

高雄は台北よりも「日本」の痕跡が消されている都市でもある。

ステンドグラスっぽい天井の場所は地下鉄の「美麗島駅」。この駅は本編中に名前も出ていた。西英が襲われる駅もここではないかと。

衣装

黒と白と言えば、劇中の二人の衣装がそうだ。

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「痞子英雄」がもとのタイトルで元からの英題が「ブラック&ホワイト」だから、「ごろつき」と言う意味らしい痞子(ピィツ。たまに軟派な陳在天がそう呼ばれる)が黒で、呉英雄がホワイトかと思ったら反対だった。在天役のヴィックは白を主に着て、マークの演じた英雄は黒を着ていた。白は膨張色なので細身のヴィックに映えるし、締める色の黒は筋肉のありそうなマークに合っていた。

それでも、二人とも色をきっちりと決めていたわけではない。状況によって入れ替わる。

在天は混迷(探し続けた何小玫の死んだり、「父親がいる」と言われて)以降、しばらくヴィックは色を着る。会長奪還の頃には黒。インターポールからの女刑事のときにはオレンジ。そして英雄を罠にかけるときには黒だ。(これが美しいの!)署長との対決の頃には白(柄だけど)に戻るのだが、色が変わるのが在天の混迷や複雑さを上手く表現していて良かった。白は無実の色、無垢の色だ。当初の白は抱えた秘密を覆い隠すための白だった。途中の黒はダークサイド、そして茶色は混乱して素を隠せなくなった色だ。そして柄白に戻る。最後のリンと英雄と三人でいるシーンでは無地の白に戻る。今度は問題を乗り越えたから白になるのだ。途中のオレンジはお茶目として無視して、結構上手い演出だったと思う。

「光の最も明るいところから闇は生まる」By検事
「闇の中でこそ、光の明るさがわかる」By親分

これが本作のテーマだったのだろう。警察官の在天は法を犯して親分奪還作戦に加わったりするし、正義の人だった英雄も親分奪還作戦に加わり、そして殺人の疑いがかけられる。正義も悪も相対的なのだ。

それにしても、軟派で女好きの在天なので、ヴィックの衣装はかなり派手目だった。さらっと着こなしたヴィック、素敵。ただ、へ?と思ったのは、かなり始めの方で着ていた下が透けるように小さな穴で模様が描かれたシャツ、というかブラウスだった。アクション(地下鉄のシーンかなあ)があったせいか、少し破れているのだが、その次の回にまた同じシャツを着ていた(やっぱり腕が破れていたと思うのだが)。そして、茶色い服を着るとき、この同じ模様の穴あきの茶色いシャツだったと思う。在天ってこういうのが好きなキャラクターなのか。それとも服飾担当はこの人に薔薇でも背負わせたいのか?確かに薔薇でもくわえさせると似合うけど。

抜けているところ

ギャオの無料放送で見たときには、いくつか抜けていると思ったので、レンタルしてノーカット版を見た。たしかにいくつか抜けがある。

一番大きいのはラストのゆるいコメディ部分がごっそり抜けたことだ。あれはいるよ。是非最終巻をレンタルして見てみると良いと思う。笑えるから。

シーインさん

最終話で思い出したのだが、最終話の前の話でシーインさんは(兄の?アジトにいたときに誰かに銃口を突きつけられ、在天と喋っていた携帯を取り上げられる。けれど、その相手は誰だったんだろう。次に出てくるのは南署で在天を救うシーンだし。「夜行者」ファイルがなくなり、最後の責任者、シーインさんの兄貴が、という字幕が出るが、やはり、兄貴だろうか?シーインさんに関しては父の話やまだいろいろ残っている。

シーインさんで思い出したのだが、双子の弟(シスコン)だ。弟は調査部を名乗ってシーインさんに接近した際に、シーインさんに「あなたの置かれた状況は」とか父親の話をしていたと記憶するが。シーインさんを調べたなら、兄貴のこともわかりそうなものなのに。「あなたたちを訓練したのは私の大切な人なの。いろいろなことを教わったわ。最も教わったのは銃の使い方だった」という台詞はなんだか微妙。

ヴィックが出演しないと言うならば、残念だが在天はあっさりと殉職させて、ヘブンの話、シーインさんの話で映画を作って欲しい。

脱がない俳優たち

そういえば、中華映像とくれば名物なのが俳優の裸だ。中華圏のシャワー要員は女優ではない。無駄に男子がシャワーを浴びるシーンが出てくる。それが普通とわかるまで、やたら脱いでいるダニエル・ウーはストリーキング?と思ったくらいだ。

ただ、ヴィックもマークも本作ではあまり脱がない。もちろん、ヴィックはオープニングがカーラーと迎えた朝なので上半身が出ているし、マークもラブシーンがあるが、しょっちゅう脱がされていたウーズンの「花様少年少女」と比べればあんなの序の口。でも、ヴィックは「君のために蝶になる」では背中が汚かったから、ダニエルのようには脱がないだろうなあ。

アクションの比率が高くなった映画版の「ハーバー・クライシス<湾岸危機>Black & White Episode1」でマークを脱がせまくるかと思ったけれど、そういえば脱がなかったと思う。マーク・チャオって脱げる俳優だと思うんだけど。

日本

これまで私が見た台湾の映像作品には「日本」の影を如実に見ることができるのがこれまでだった。

それは「日本に原作がある」という形であったり、「日本から来た子」や「日本人」であったり。「日本へ行こう」だったり「日本へのあこがれ」であったり。それが、本作では「日本」の影はほとんどない。

蔭山征彦という日本人俳優もキャストにいるのだが、彼はアダという刑事で「日本」はない。

映画版の「ハーバー・クライシス<湾岸危機>Black & White Episode1」にも情報局の李捜査官として比較的大きな役で藤岡竜雄が出演しているけれど、日本人役ではない。

確かに英雄の乗っている車は三菱で、その他使っている機械などにいくつか日本ブランドがあった。シャオマーがヨットで「まずは日本へ行こうと思う」と言ったり、四人の前で爆破実験をするときにシャオマーが持ってきた薬品が「アセトン」とカタカナで書かれた瓶だったりするし、ハオカーが在天に「僕の英語はひどくて、わかるのはきっと日本人だけ」という台詞もあったが。それ以上に「日本」が出てくることはなかったように記憶している。

90年代後半から00年代前半の香港映画によく出た日本人ヤクザもいないし、悪役として出てくるのは「北朝鮮人」「朝鮮系ロシア人」だった。台湾から見る日本はどうなのだろう? かすれつつあるのだろうか。

フランスと朝鮮半島

高義は北朝鮮人という設定だった。そして、「トロイの心」を持ってくるのも「朝鮮系ロシア人」だった。シャオマーがサルコジに捕まるのも北朝鮮国境での作戦中だった。昨今の東アジアで映像作品を売る場合に「敵」を仮定するならばどこが良いのだろう。「北朝鮮」だ。「北朝鮮」ならば、「市場」の成立している日本・中国・韓国・東南アジア、どこへ持っていっても当たり障りがない。そういうことなのだろうか。

「サルコジ」という「中東のテロリスト集団」には笑ってしまった。制作当時のフランスの大統領はニコラ・サルコジだったもの。

この作品に関しては、配信されることは滅多にないし、配信されても多分カット版だ。DVDは中古でもプレミア価格になってるし。レンタルでノーカット版が見られる。

2010年くらいまでの作品だと、レンタルが一番ということはよくあります。
DMMのポイントをメルカリの売上金で買って電子書籍を買ったことがある。ディスクのレンタルもできるとは知らなかった。
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ハーバー・クライシス<湾岸危機>Black & White Episode1

台湾の大都市・ハーバー・シティ。
南署特捜課の新米刑事ウー・インション(マーク・チャオ)は、正義感は強いが、向う見ずな行動で上司の頭 を悩ませる存在だ。
一方、犯罪組織・三連会のチンピラ、シュー・ダーフー(ホァン・ボー)は手元にある組織の金を利用してダイヤモンドの密売で一攫千金をもくろむ。だが、取引現場が武装集団に襲われ、取引は失敗してしまう。
ある殺人事件を追って現場にやってきたインションもまた、武装集団の攻撃に遭い、ダーフーと共に命からがら脱出するのだった。
実は、取引に使われたアタッシュケースには、秘密裏に開発された大量破壊兵器の謎が隠されていた。
インションは事件の真相を探るため、ダーフーと行動を共にする。
深まる謎と危険が渦巻く中で、インションはついに、事件の裏にハーバー・シティ爆破計画があることを突き止める…。
計画を阻止すべく奔走するインションとダーフー、二人の運命は…! ?

原題:痞子英雄首部曲:全面開戰 Black & White Episode I: The Dawn of Assault 2012年

感想

監督は蔡岳勳。

ストーリーは特に語るところはない。「ブラック&ホワイト」から三年前にさかのぼるので、救われるという結末がわかっているのは面白くない。本来続編として企画があったのだが、まあ、そういうことだ。

アクションのイメージのなかった台湾映画できちんとアクションできて、日本映画のように失笑ものにならなかったのは良かったが、それはドラマ版できっちりアクションできていたので意外性はない。

撮影がリー・ピンビンだけあってアクション映画なのだが画つらがきれいだった。オープニングしばらくはあの「ブラック&ホワイト」がこんなにきれいになっちゃった、と思った。まあ、一時間もしないうちに慣れるのだけれど。

台湾公開版と異なり、日本公開版は短縮されていたらしい。ならば、DVDでは?と思ったのだが、ぶつぶつ切れていて話が突然飛ぶところを見るとおそらくレンタルDVDは短縮版だろう。もう。そういうのやめてほしい。おそらく「ブラック&ホワイト」の持ち味だったゆるい部分を切ってしまったのだろう。

あいかわらず、そんなことをしたら、車はぼろぼろだろう、とか、そんなところにいたら飛行機の爆風で飛ばされるだろう(そういう映画すらあったのに)、とか、そんな飛行機の前輪でぶらぶらしていたら内臓破裂するだろう、いや、そのまえに半そででは凍死するだろうし、そのロープでは支えられんだろう、とつっこみどころは健在だ。

ただ、ヘブンは?夜行者は?と「ブラック&ホワイト」で残った謎はそのままにされている。ドラマと別物と割り切ったほうがいいのだろうか。私は「ブラック&ホワイト」のタイトルでなくても良かったのではないかと思うのだがどうだろう。むしろ、キャストを入れ替え、ケイゾクSPECシリーズにした方が良かったような。

マーク・チャオは、坊主頭にして十分若返っている。最近めっきりおっさん化著しいヴィックとは大違いだ。いいねえ。演技は相変わらず大味。

黄渤巻き舌の発音を聞くにおそらく大陸の方。これがうるさいうるさい。本来的なピーツ(ごろつき)なのだろうとは思うのだが。ヴィック…

藤岡竜雄(ディーン・フジオカ)「笑うハナに恋きたる」の美少年は「楽之路」を経て、なかなかいけてるお兄さんに。「ハナ」の棒読みな台詞、「楽之路」の学芸会レベルの演技と比べると十分演技が上手くなった。海港市の情報局の捜査官で日本人役ではない。これもすごいことだ。ハイジャックのときに英語でしゃべっているのだが、思った以上に…下手だったのはなぜだろう。それにしても小顔で美男で高身長となんとまあ恵まれた人だろう。

Angelababy。イザベラ・リョンが事実上引退して以来、「ホット・サマー・デイズ」「ハッピーイヤーズ・イブ」で中華系で一番注目している若手株がこの人なのだが、あまり出番がないのが残念だ。

「ブラック&ホワイト」と比べて

「ブラック&ホワイト」ではノキアの携帯だったのに、その三年前の物語ではスマホ(アンドロイドだな)というのは変だよ。車もバージョンアップしているし。

英雄は犯人を逃がすし、容疑者として追われもする。じゃあ、三年後、曲げたくないのに曲げなければならなかった、あの苦しみはどうなるのだ。

ヴィック・チョウが出演を決めてくれれば、「ブラック&ホワイト」の正統な続編で少し別の話になっただろうに。シーインさんは声だけ。リンは出てこない。やはり、ピーツはヴィックでいてほしかった。小緑、ハオカー、老李、課長は出ているが、どうなるのかわかっているのでかなり微妙だ。小緑、ドラマ当時とほとんど変わらない容姿を保っているのはすごいすごい。ラストで国防軍の格好をしてシスコン君がいたが姉ちゃん(徐愛心)がいないのが残念だ。

オリジナルの音楽が一部使われているのだが、そこだけ胸がぎゅっと締められた。なのに、本作では「ブラック&ホワイト」ほどの胸が熱くなることはなかった。劇場に行きたかったのだが、あまりに遠くてあきらめたのだが、千円以上の交通費をかけて見に行くと怒っただろうなあと思う。

オリジナルドラマと違いすぎる。

ヴィック、というよりも在天がいるかいないか。英雄という人は在天ほどの深みがない。かわりにいるおっさんもうるさいだけで深みがない。在天に感情移入してみていた私には、この「ブラック&ホワイト」の世界の他の人が色あせて見えるのだろう。

そして男の友情物語でもあった「ブラック&ホワイト」なのに、本作には熱い男たちの友情もなければ、深い信頼関係もなくなっている。

リンもシーインさんもいない。きゃーきゃーやるヒロインがいなかったのはいいのだが、そのかわり、ファン・ニンでは十分に強く、たくましい女は描けなかった。

キャストが変わるのはいいとしても、ドラマで丁寧に人間模様を描いたほうが良かったのだろうか。いや、在天がいない「ブラック&ホワイト」世界なのだ。おそらく、不満だっただろう。

私はあなたに会いたいのだ。陳在天。苦悩を軽薄さで隠すあなたを。あなたのいない「ブラック&ホワイト」世界は、つまらない。

映画なんでね。Amazonの動画で見られることは多い。というか、中古でとんでもない額を出して買うようなものではない。

ハーバー・クライシス 湾岸危機

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ハーバー・クライシス 都市壊滅

台湾の大都市・海港市(ハーバー・シティ)で、橋や高速鉄道など重要な交通網が遮断される連続爆破事件が発生した。
街の平和を命がけで守ってきた熱血刑事ウー・インションは、頭脳明晰だが一匹狼の若手刑事チェン・チェンとパートナーを組み、反発し合いつつも事件の謎を追うことになった。
時同じく、軍が秘かに保有していた特殊ミサイルが謎の武装組織に強奪され、今にも海港市の中枢を狙って発射されようとしていた。
さらに、致死力の高い生物兵器ウイルスに市民の命がおびやかされる危機も発覚。
史上最悪の非常事態に直面した二人の刑事は、謎めいた秘密武装組織「夜行者(ナイトウォーカー)」による巨大な陰謀に立ち向かっていく──。

原題:痞子英雄2 黎明再起 Black & White:The Dawn of Justice 2014年

感想

香港で買ってきたんだが、日本公開されたかーと思った。香港で買ってきた理由は、前作の「ハーバー・クライシス Black & White Episode1」の出来がドラマ版と比べると(派手になったけれど)、あまりよくなかったので。ドラマの前日譚であることは事実。

ドラマで西英さんは兄の住処のようなところに何度か入り込んでいたけれど、そこは警察の規制線があった。何か事件があったことを匂わせていたけれど、今回はその兄の事件の話、ということ。兄の事件と夜行者の話。夜行者が出てるのにあの双子が弟しか出てないとかなんなんだよ。あの双子、姉ちゃんと弟揃うと良かったのに。(ここで姉ちゃんが倒れたらつなげない、ということ?)

そういや、シーインさんが見つけたあの腕、どうなったんだっけ。回収された?

まあ、良いのではないかな。

今回のゲスト「痞子」は「ジャクギ」のケニー・リン(林更新)。この人はマーク・チャオとは「ライズ・オブ・シードラゴン」(ディー判事ものの前日譚)で組んだ仲。

マーク・チャオは呉英雄を「脳みそは筋肉です」という風に演じる。ディー判事では抑え気味だけど自信満々できちんと演じ分けができているのが大変良かった。オリジナル「痞子」の陳在天は野性的な嗅覚を持ち、呉英雄は筋肉バカ。頭脳は鑑識官の藍西英にハッカーのハオカーと分担していたんだよなー(遠い目)

問題は「痞子」のケニー・リン
まずは設定に問題がある。東署の陳真(このハーバーシティって南署と北署しかないのかと思ったら、東署があったんだね。じゃあ、西署もありそうだ)という役なのだが、なぜ東署の刑事と南署の英雄が一緒に捜査するんだ。出会ってしばらくはいいのだけど、なぜこの重大事に東署はこいつに連絡しないんだ。そしてこいつはどうして東署の指示を仰がない。爆破されたり攻撃されるのはいつも南署なのに、北署も東署も何をしてるんだ。

演じ分けの部分もあまりよくない。そりゃ、ちょっと気の弱いシャトー(@シードラゴン)と比べると陳真は少し押しが強い。ただ、それだけなのだ。演じ分けをするだけの時間がなかったのかもしれないけれど。

ちょっと真面目な陳在天を頑張ったという感じで、ヴィックを意識しすぎたのが一番の敗因だろう。ヴィックの「痞子」が、それこそデビュー作にして未だに最大の代表作、「流星花園」の花澤類のようなお坊ちゃんのように見せて実は全然お坊ちゃんじゃなかった!?という驚きがあったのだけど、こちらはほんまもんのボンボンという感じだし。もう少し林更新の「痞子」を出すべきだった。

しかし、可愛いからいいじゃない?ホアン・ボーがうるさい「痞子」だった前作よりもこちらの方が良かったのはこのゲスト「痞子」のせい。いるんだけどね、ホアン・ボー・・・。

シュウ・ジエカイは、ドラマ版でサルコジにロボトミー手術をされ、手術が失敗だったせいでそこから脱出することができた「小馬」という役だった。この人はもともとは軍人だったのだが、作戦で死んだということになっている、という設定。本作ではサルコジにとらわれる前でまだ軍人。ヘルメットをかぶっていたので「小馬」の顔を英雄は覚えていない、という設定かと思ったら、アクションでヘルメットが飛んでるんだよ。出会っちゃってたら、なんで記憶にないんだよ、二人とも。

いや、小馬の方は知ってたかもしれないけど。英雄の方は問題だろう。こんなに印象的な人物を覚えてない刑事ってどういうことだよ?

ドラマの伏線でまだ回収されてないもの

ドラマの伏線で本編で回収されていなかったのが、西英さんの兄の話。ここで端緒部分は回収された。あとは夜行者そのもの。
まだ回収されてない話はある。まずは小馬の話。どんな任務があったのか。

次は、在天本人のところだ。在天はホームレスとしてクリスマスに強盗する。そこで怖がらず(サルコジだから恐怖心はない)在天に食べ物をくれた女の子を「女神さま」扱いする。小馬は「女神さま」はおそらく何かの任務についていたに違いない、と言ったけれど、それはなんだったのか。

ねえ、ヴィック、在天に復帰しよう。私は「ヴィック・チョウ」よりも、「陳在天」を愛している。

字幕は日本語のみ。

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コメント

  1. […] ストーリーは特に語るところはない。「ブラック&ホワイト」から三年前にさかのぼるので、救われるという結末がわかっているのは面白くない。 […]

  2. […] ブラック&ホワイト […]

  3. […] 本作ではいろんな人(鳥居先生、御村の祖父)の夢の中に「ブラック太郎」が出てくるのだが、その人を馬鹿にしたような悪そうな顔が、「ブラック&ホワイト」の在天というよりは、「僕は君のために蝶になる」でリー・ビンビンを事故現場に連れていって、交通警官の幽霊と笑いあってリー・ビンビンにこわーい笑いを送る、というシーンがあるのだが、あのシーンのアトンに似ていた。 […]

  4. […] ここから出たスターは、まずF4。バービィ・スー。レイニー・ヤンもいたし、ラン・ジェンロンもいた。プロデュースしたアンジー・チャイはF4を元手に台湾ドラマのヒット作を連発し、映画もプロデュースした。監督もジェリーとヴィックをよく起用してヒットさせているようだ。愛してやまない「ブラック&ホワイト」もこの人の作品。さらに、「ブラック&ホワイト」の映画版(ヴィック出演せず)で映画監督としてデビュー。この作品がなかったら、台湾ドラマなんて見なかった、そんな人もいそうだ。 […]

  5. […] 道明寺とエルサが住んでいた家で監禁されてぼこられた中塚を見るヴィックの目がマジになっていた。F3みんなマジになっているのだが、類はいつもほんわかしているので一番差が激しく、怖かった。あんな目で見られたら蛇ににらまれた蛙になってしまう。確かに私が愛してやまない「ブラック&ホワイト」の陳在天になる人だ。黒シャツのときも在天ブラックモード!だし(しかも、エルサと婚約した道明寺に類は怒ってるから、ぎゅーっとにらんでスタートするし)。 […]

  6. […] 「ブラック&ホワイト」ではまって以来、「陳在天」以前のヴィックは初めてだ。ヴィックの背中は汚い。湿疹の跡があるが、「ブラック&ホワイト」で見せた胸の方は綺麗だったからおそらく毛孔性苔癬だ。二の腕や背中にぶつぶつがあるやつ。これは体質的な問題だ。ラブシーンなんだし、アイドルなんだし、ファンデーションを塗ってあげようよ。と思った。髪型もすっごください、というかのびすぎてだらしなく見える。半袖から覗く二の腕に筋肉がまるでなくて、バスケの選手に見えない。 […]

  7. […] 一度目に見たのは話題だったからだ。二度目は「ブラック&ホワイト」のマーク・チャオのチェックだ。一度目に思ったのはヤクザを美化するんじゃない、だった。「極道になるのは大凶を引くようなもんだ」という台詞はあったが、最後のイーサン・ルァンの血が桜になってみたり、ちょっとヤクザ美化ぎみ。 […]

  8. […] 「ブラック&ホワイト」でも親分を逃がすシーンでそういうシーンもあったなあと思う。警官としての職務を優先させるか、「妹」の頼みを聞いて「父」を助けるべきか、とか。本作は時代劇だし、私だってまさか描かれる世界をそのまま真に受けることはしない。それは、日本の幕末ものの時代劇を見て日本人の精神論を論じてしまうようなものだとも思う。だが、この受けれがたさ。「ブラック&ホワイト」では引っかかりもしたが長丁場のドラマなのでスルーできたのだが、映画でこれをやられるときつかった。得意な電波にしてしまえば、「現代、法を優先させるがそれは本当に?」というメッセージと無理矢理読んでしまっても、いや、あまりにも下らなさすぎる。 […]

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