ハーバー・クライシス<湾岸危機>Black & White Episode1

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台湾の大都市・ハーバー・シティ。
南署特捜課の新米刑事ウー・インション(マーク・チャオ)は、正義感は強いが、向う見ずな行動で上司の頭 を悩ませる存在だ。
一方、犯罪組織・三連会のチンピラ、シュー・ダーフー(ホァン・ボー)は手元にある組織の金を利用してダイヤモンドの密売で一攫千金をもくろむ。だが、取引現場が武装集団に襲われ、取引は失敗してしまう。
ある殺人事件を追って現場にやってきたインションもまた、武装集団の攻撃に遭い、ダーフーと共に命からがら脱出するのだった。
実は、取引に使われたアタッシュケースには、秘密裏に開発された大量破壊兵器の謎が隠されていた。
インションは事件の真相を探るため、ダーフーと行動を共にする。
深まる謎と危険が渦巻く中で、インションはついに、事件の裏にハーバー・シティ爆破計画があることを突き止める…。
計画を阻止すべく奔走するインションとダーフー、二人の運命は…! ?

原題:痞子英雄首部曲:全面開戰 Black & White Episode I: The Dawn of Assault 2012年

感想

ストーリーは特に語るところはない。「ブラック&ホワイト」から三年前にさかのぼるので、救われるという結末がわかっているのは面白くない。

アクションのイメージのなかった台湾映画できちんとアクションできて、日本映画のように失笑ものにならなかったのは良かったが、それはドラマ版できっちりアクションできていたので意外性はない。

撮影がリー・ピンビンだけあってアクション映画なのだが画つらがきれいだった。オープニングしばらくはあの「ブラック&ホワイト」がこんなにきれいになっちゃった、と思った。まあ、一時間もしないうちに慣れるのだけれど。

台湾公開版と異なり、日本公開版は短縮されていたらしい。ならば、DVDでは?と思ったのだが、ぶつぶつ切れていて話が突然飛ぶところを見るとおそらくレンタルDVDは短縮版だろう。もう。そういうのやめてほしい。おそらく「ブラック&ホワイト」の持ち味だったゆるい部分を切ってしまったのだろう。

あいかわらず、そんなことをしたら、車はぼろぼろだろう、とか、そんなところにいたら飛行機の爆風で飛ばされるだろう(そういう映画すらあったのに)、とか、そんな飛行機の前輪でぶらぶらしていたら内臓破裂するだろう、いや、そのまえに半そででは凍死するだろうし、そのロープでは支えられんだろう、とつっこみどころは健在だ。

ただ、ヘブンは?夜行者は?と「ブラック&ホワイト」で残った謎はそのままにされている。ドラマと別物と割り切ったほうがいいのだろうか。私は「ブラック&ホワイト」のタイトルでなくても良かったのではないかと思うのだがどうだろう。

映画『ハーバー・クライシス 湾岸危機 Black & White Episode 1』予告編

マーク・チャオは、坊主頭にして十分若返っている。最近めっきりおっさん化著しいヴィックとは大違いだ。いいねえ。演技は相変わらず大味。

黄渤巻き舌の発音を聞くにおそらく大陸の方。これがうるさいうるさい。本来的なピーツ(ごろつき)なのだろうとは思うのだが。ヴィック…

藤岡竜雄(ディーン・フジオカ)「笑うハナに恋きたる」の美少年は「楽之路」を経て、なかなかいけてるお兄さんに。「ハナ」の棒読みな台詞、「楽之路」の学芸会レベルの演技と比べると十分演技が上手くなった。海港市の情報局の捜査官で日本人役ではない。これもすごいことだ。ハイジャックのときに英語でしゃべっているのだが、思った以上に…下手だったのはなぜだろう。それにしても小顔で美男で高身長となんとまあ恵まれた人だろう。

Angelababy。イザベラ・リョンが事実上引退して以来、「ホット・サマー・デイズ」「ハッピーイヤーズ・イブ」で中華系で一番注目している若手株がこの人なのだが、あまり出番がないのが残念だ。

「ブラック&ホワイト」と比べて

「ブラック&ホワイト」ではノキアの携帯だったのに、その三年前の物語ではスマホ(アンドロイドだな)というのは変だよ。車もバージョンアップしているし。

英雄は犯人を逃がすし、容疑者として追われもする。じゃあ、三年後、曲げたくないのに曲げなければならなかった、あの苦しみはどうなるのだ。

ヴィック・チョウが出演を決めてくれれば、「ブラック&ホワイト」の正統な続編で少し別の話になっただろうに。シーインさんは声だけ。リンは出てこない。やはり、ピーツはヴィックでいてほしかった。小緑、ハオカー、老李、課長は出ているが、どうなるのかわかっているのでかなり微妙だ。小緑、ドラマ当時とほとんど変わらない容姿を保っているのはすごいすごい。ラストで国防軍の格好をしてシスコン君がいたが姉ちゃん(徐愛心)がいないのが残念だ。

オリジナルの音楽が一部使われているのだが、そこだけ胸がぎゅっと締められた。なのに、本作では「ブラック&ホワイト」ほどの胸が熱くなることはなかった。劇場に行きたかったのだが、あまりに遠くてあきらめたのだが、千円以上の交通費をかけて見に行くと怒っただろうなあと思う。

オリジナルドラマと違いすぎる。

ヴィック、というよりも在天がいるかいないか。英雄という人は在天ほどの深みがない。かわりにいるおっさんもうるさいだけで深みがない。在天に感情移入してみていた私には、この「ブラック&ホワイト」の世界の他の人が色あせて見えるのだろう。

そして男の友情物語でもあった「ブラック&ホワイト」なのに、本作には熱い男たちの友情もなければ、深い信頼関係もなくなっている。

リンもシーインさんもいない。きゃーきゃーやるヒロインがいなかったのはいいのだが、そのかわり、ファン・ニンでは十分に強く、たくましい女は描けなかった。

キャストが変わるのはいいとしても、ドラマで丁寧に人間模様を描いたほうが良かったのだろうか。いや、在天がいない「ブラック&ホワイト」世界なのだ。おそらく、不満だっただろう。

私はあなたに会いたいのだ。陳在天。苦悩を軽薄さで隠すあなたを。あなたのいない「ブラック&ホワイト」世界は、つまらない。

このシリーズは発表順に、

映画なんでね。Amazonの動画で見られることは多い。

ハーバー・クライシス 湾岸危機

ハーバー・クライシス 湾岸危機

マーク・チャオ, ホァン・ボー, Angelababy, レオン・ダイ
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コメント

  1. […] 香港で買ってきたんだが、日本公開されたかーと思った。香港で買ってきた理由は、前作の「ハーバー・クライシス Black & White Episode1」の出来がドラマ版と比べると(派手になったけれど)、あまりよくなかったので。ドラマの前日譚であることは事実。 […]

  2. […] 湾岸危機 […]

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