ディスクなしの、配信直行でしょうか。
FBIと連携しながら様々な事件を解決した犯罪心理学者の男が、犯罪捜査の専門家として警察とタッグを組み、凶悪事を解決させる!
原題:他来了,请闭眼 2015年
感想
琅琊榜のチームが、琅琊榜直後に撮影した現代劇。原作は別にあるが、脚本は琅琊榜の原作者の(脚本も担当した)海宴。
この日本語タイトルが怪しすぎる。このタイトルだとAVかポルノでしょう?事実名探偵さんがあまりに変態さんなんだけど、そういうのじゃない。
ちーがーうー!!!ひたすら、ウォレスさんと王凱さんがいたぶられるのを見る作品です。
ある意味ポルノか。特殊性癖向けの。
女子大生が故郷に戻った。幼馴染は刑事。死んだ父親も刑事だった。女子大生が翻訳のバイトをしにお屋敷に行くと…そこに変態さん名探偵がいたんですよ。
穴は多いが、結構面白いんですよ、この日本語タイトルが本当に悪いよ。
主演の馬思純はかわいいけれどとても賢い。
霍建華はお綺麗なお顔なのに大変気持ち悪い。馬思純がジョン、霍建華がシャーロックというところか。王凱はおそらく女性に興味がないのだろうと思われるキャラクターで、レストレードなようで実は違う。霍建華も王凱も監禁されて縛られてみたりいたぶられてみたり、操られてみたり、大変よろしかった。
信じていいのは尹正一人だよ。
ほんっと、一番怪しいのが霍建華。最後の最後まで怪しく、気持ち悪い(褒めてます)。
いやー、王凱も出演してるし、このまま琅琊榜も霍建華を梅長蘇役にスライドさせるとどうなるかなあって思うんですよ。
ただでさえちょっと気持ちの悪いところの多い梅(めい)ちゃん(by太子&謝玉)が、ますます気持ち悪くなるのか。そのパターン、見てみたい。
場所は中国の沿岸部から香港、そして一番最後はニューヨークで終わる。テレンス・インの名前があるのにどれ?どれ?とおもったら霍建華の姉の恋人という役だった。
香港をベースに活躍してきた俳優の扱いなんてそんなものかと思ったら、まあ、それで終わるわけはなかった。
ただ、張鲁一がとっても気持ち悪くて印象的なのに、いろいろ勿体ない。
その代わりにラスボスが「あれ?」と拍子抜けしてしまう。
言語
日本人がみたときに最も違和感を覚えるであろうところが、言語だろう。FBI捜査官とアメリカ育ちの設定の霍建華が会話するときも、中国側は全員中国語、アメリカ側は全員英語で会話するところだろう。香港のパートも「香港人」は広東語を喋り続け、中国側は中国語を喋り続ける。
似たようなシーンは現実に見たことがないわけではない。
相手がわかっている前提で中国語に広東語で返す、などないわけではない。
王家衛はそれを使って、「グランドマスター」ではチャン・ツィイーに北京語、トニー・レオンに広東語をしゃべらせていた。あれは、現実にあることである。
香港
ニューヨークロケはいいとして、香港は香港ロケだったのだろうか。
私は香港映画の方をよく見ている。2010年以降の香港映画のサスペンスで、大陸側が介入しようとして香港側が・・・というのをわりに見た。香港側の葛藤が描かれる。
しかし、中国ドラマでは、香港側の事情なんか御構い無しに、中国から事件を追ってきた警察と名探偵を香港側は(わりに)すんなりと受け入れる。一国二制度が完全に崩壊しているし。
そりゃそうだ。
香港も中国の一部なのだから。という感覚なのだろう。大陸側の普通の人は2015年の段階ですでにそのように思ってたのかな、と思った。
コメント
[…] 鲁一は、お化け俳優の一人。主演ではなく三番目・脇役で大変気持ち悪くなる良い俳優さん。一番気持ちが悪かったのは「他来了」。「容疑者X」も気持ち悪いけれど、「他来了」には負ける(でもあれは主演が一番キモい)。今回も出演時間は短いくせに、太鼓のシーンのぶっ飛んだ感じとか、国を傾けさせちゃったね、という感じがよーくわかる。 […]