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君子盟

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見て!みんな見て!张屏のキュートさ!見て!おすすめ。超おすすめ。

日本ではかなりブロマンスアピールしてるけど、ブロマンス表現を削ったらしく、そんなにブロマンスじゃなかったよ。(しかも最終話は「は!?」って悲鳴をあげた。ブロマンスじゃない方向に向かってたというわけ。)削ったせいか、全29話だったけど35分切るような話もあったんだよね。超高速に進むところもあった。日本公開版は同じく全29話らしいけど、そこどうしてるんでしょ。編集が中国本国版と違うとかあるんかな?

原作は大风刮过の「张公案」。これまた晋江か。ただし、BL小説ではなく、無CP設定らしいんだけど、山河令事件に巻き込まれて、いつ出てくるの!?だったらしい。兰珏と张屏をブロマンス設定にして出そうとしていたのか…。いわゆるところの「耽改」ものは意外なほど女優さんたちが活躍するけれど、本作で重要な女優さんって、太后くらいですかね。

「破案」で「謎は全て解けた!」なのよ。「案」というのは中国語で机のこと。おそらくここからなんですが、「事件」という意味もあります。

小説の原題が「张公案」なので、「张公案」という意味は、「张公の事件簿」みたいなことなのかな。おそらく张屏はこれから出世して「张公」になっていくんでしょう。「成化十四年」の唐泛みたいな?(個人的には、十四年よりも本作の方が面白いと思う)

美術が綺麗

これね、本当に「美術」がきれいです。これほどきれいというか、リアリティがあるのは…初めてかなあ。全てが小汚くて臭そうだった「花海棠」みたいなリアリティではない。庶民が住んでるところは「あまり豊かではないだろう」って感じで、臭いかもしれないけど素朴さがある。でも、兰府は上品です。「琅琊榜」の蘇邸や靖王府どころじゃないです。あれからもう十年近いものね。

「いつもの街」は多分横店の撮影所にあって、コンクリート製に見えるけど、こちらは木製に見えるんです。撮影所はどうも象山と横店らしく、コンクリート製に見えないんですよ。

木製の街を作ったのかな。できたら他の作品でも使って欲しいなあ。

ただ、上がってる撮影風景がスタジオセットっぽいところがかなりあったから、もう崩してるかな。

提灯の中が一部LEDライトだろうというのは炎の揺れがないから明らかなんだけど、いくつかは本物のろうそくを使ってたり、提灯の中の炎の揺れがあってろうそくを使ってるなあってところとか。夜はちゃんと薄暗く作ってあります。ただ、薄暗いけれどきちんと見えるから大丈夫。

お話は

お話は、礼部侍郎の兰珏はとある作戦中に、拉麺を売っていた大理寺志望(=科挙受験生)の张屏を巻き込んでしまい、誰かに図られて巻き込まれたと知った张屏(推理バカ。小説が好きで大理寺に憧れてる)はその犯人を追いかけ始めます。兰珏は兰珏で追いかけ回す张屏をまた利用してみたり。その間に互いに命を助け合い…。兰珏は20年前の父親の事件の真相を探っているのだが、父親の事件の同じ時期、同じ場所では「摩箩村事件」が起きていた。

みたいな。

作品の癖としてはある話で「真相を解明した!」の次の話が「間違っていた!真相はこっちだ!」。なので、だれません。

拉麺というのは、日本のラーメンとは異なり「引っ張って作る麺」と言う意味でしかないと思う。「拉麺神探」って名付けられるけれど、「神探」は「名探偵」。中国語の「神」は本当に神様という意味もあるけれど、結構インフレしちゃってる言葉なので。男神で「イケメン」くらいの意味しかないし、女神で「かわいすぎる」とか「美人すぎる」程度でしかない。(なので香港のあの子に付けられていたのは、美人すぎる活動家、という意味しかないと思う。日本に持ち込んだ人が理解しているのかいないのか、理解した上でわざとやったのか、ドラクロワ状態にされてたけど…。)

さて!事件としては、「導入」・「人体発火事件」・「踊っていたらその場で硬直死事件」と、おおまかに2-3話くらいで一つ解決ということでしょうか。インターバルとして兰珏と仲良くなり、さらに大理寺でバイト。今度は「血の涙を流す黄金の鳳凰事件」。鳳凰事件で兰珏の父親の事件と孤児の张屏の幼少時との関係が判明し、次は「科挙と鏡湖先生事件」。そのままずるっと「太后失踪と鏡湖先生事件」へ。「摩箩村事件の真相」そして「辜清章の陰謀」へ。

张屏の憧れの小説家が誰か、割にすぐに正体がわかった。

张屏が名探偵で、「シャーロック」のホームズを意識してるんでしょうかね。実験も好きだし、「変な人」なんだけど、兰珏が犯人だと証明したい理由は「麺代を払って欲しい」と「犯人だと証明してやりたい」というところで、相手は侍郎なのにwww媚びないwwwとおかしくなっちゃうわけです。ほんとかわいいから。お気に入りのシーンは、4集(人体発火事件)の狼のところ。「なんでまた僕を利用したんですか!!!!」のところ。憧れの大理寺のバイトにリクルートされて(この大理寺、役人は二人とあとは雑用係りだけなんですかね?)、喜んでる张屏もかわいらしい。

ワトソン役は陈筹。一緒に暮らしているのだけど、この人は科挙を受けようとしているわけではなく、どうも劇作家らしい。この名探偵と助手のコンビが一つ。

兰珏もまた名探偵、というか多少犯罪者寄りで、結構腹黒系。狼のシーンの「!!!!!助けに来てくれたの!!!!!」という顔が愛らしいし、その後の「お粥」の天国から地獄へ一直線も大変おもしろい。確かに、兰珏の张屏への激しい執着がブロマンスにできそうだと言えばできそうなんだけど、ブロマンスにしない方がいろんな解釈を許していいんじゃないかなあ。(それをブロマンスに解釈するかしないかは、見る側の自由として)

兰珏が頭脳派の名探偵なら、比較的武闘派の助手は王砚。この人はちょっとツンデレ系ではあるけれどおぼっちゃまくんらしい気持ち良さのある人で、ただいま刑部侍郎です。いくら张屏を演じる宋威龍がこりゃ運動神経いいでしょうって感じの肩だけど、张屏のキャラは運動ができない人だし、兰珏も中の人の体幹がかなりしっかりしてそうだけどキャラは動けないので、結局王砚に頼るしかない。 

まさか张屏、摩箩村でも王砚に助けられるとは。

舞台は「雍」という国っぽいのだけど、衣装や女性の髪型とメイクは唐を意識してる感じ。太后はただの太后なのか。それとも、則天武后のような人なのか。朝廷では、なんかアホそうな皇帝の後ろで垂簾聴政をしていたけれど、モデルは誰でしょうね。どうも北方の国で南方の国と戦争をしているらしいから北朝もしくは北方を中心にする王朝とすると、北魏の馮太后ならまだ六部制はないだろうし。やはり唐の則天武后なのか。そして皇帝も皇帝で腹に一物あって、中宗っぽさがありますかね。もう一つ皇子をどうのこうのと聞くと、宋の劉太后を連想しました。どちらかというと皇帝が中宗よりも仁宗っぽいというか。

唐の則天武后と宋の仁宗の組み合わせかしらと思ってる。ラストを見ても、皇帝は仁宗かなって。

そうすると、张屏と兰珏は、それぞれ包拯(仁宗時代)と狄仁傑(武后時代)の組み合わせかも。

ちょっと割に結構重大なネタバレと考察をするんで、字を反転させる。スマホで見てる人には反転できてなかったらごめん。

最後から二番目の話で张屏が「その玉牌は偽物だから辜清章は皇子ではない。皇子のすり替えは起きなかった」と言い始めるのは、本物の玉牌は张屏の手元にあるから。あれは偽物皇子の皇帝がそんなに悪い皇帝ではないことと、本物の皇子の辜清章を即位させたら騒乱が起きるから。血が重要そうな時代だけど民を心配したのか。それとも忠誠を誓った相手を守ろうとしたのか。これが日本人的によくわかりにくい「忠義」の中身なのかな?と思ったりした。

最後の話でその後…に入ってから、「これから太后派の粛清をするのでしばらく地方にいて欲しい。数年後に迎える。大理時卿にして宰相にもする」と皇帝に言われて张屏が県令として赴くでしょ。次に空位の大理寺卿に王砚が異動してくるでしょ。その並びなので兰珏のシーンは時系列的に陰謀の直後ですよね。いきなり「小公子」の名前が出てきて、そこそこの年齢の息子が郊外に預けられていたことが判明して、のけぞった。どうやら兰夫人はすでにお亡くなりに。ここ、英語字幕に切り替えたり中国語字幕で3回くらい確認したもん。妻子持ちだったの!?ってあまりに驚きすぎて。

王砚はさすがに兰珏の結婚と子どものことを知ってただろうし、王夫人がいても変じゃないと思うんだけどさ。兰珏に執着されてた、张屏と辜清章の摩箩村育ちの二人組は知ったらショックを受けないかな…。大丈夫かな。

シーズン2もできるだろう終わり方だし、期待。

キャストについて

井柏然は出演作が多い割に、本当に久しぶり。「消失的子弾」とかアンジェラベイビーと組んでた「ホット・サマー・デイズ」とか。香港系の映画によく出演していた頃に見ていた頃だけだなあ。兰珏にあの頃の面影がないんだけど、こんなに薄い顔だったっけ。でも結構顔芸してて、表情筋が発達した人なんでしょう。

宋威龍がかわいいのよ。张屏ってキャラはそんなに表情が豊かではないのに、はにかみながら喜んでるところとか、もう、すごくいい。ご本人も「张屏は本当に可愛いよね」と言ってたんだけど、キャラクターに息を吹き込む細かな細かな表情の作り方が、すごくうまいの。

22話の、十年前の兰珏の友達だと言う男(辜清章)が突然現れて、あやしぃ……って見てるところとか、キュート!超キュート!なんで表情をほとんど変えずにキュートに怪しめるんだ。これが演技力なんですよねえ。

井柏然や洪堯が下手だと言う意味ではなくて、腕が一段違う感じ。むしろ二人とも演技が上手い方に入る。

2020年撮影で1999年生まれだから当時21歳。わっか!

ほんと、同世代の中では男性なら呉磊や易烊千璽、女性なら張子楓や李蘭迪の上を行けるかもしれない。年齢的に子役からの人たちと、10代後半以降からこの世界に入ってくる人たちとの交代が起きる頃ですかね。細かな表情の機微の演技なら少し年齢が上がって丁禹兮、もう少し上がって檀健次クラスですよ。で、この体型は少なくともアクションをしてるように見せられる人だろうし、アクションができない人の演技もできる。早く于正のところから離れるべき。あの人は毎回毎回それなりにヒットできても、俳優が演技力を見せつけるような作品は作らない。特に今は男性は主演に許凱を使いがちだし、あの人は顔も演技力も良い意味でも悪い意味でも于正のところにぴったりだから。

結局一話までしか見てない「トキメキ 雲上学堂スキャンダル(漂亮書生)」のあの子か。あのときは終始能面のパク・ユチョンよりはマシだけど、こんなに上手でかわいいとは思ってなかった。というわけであっちも見よう…。

陈筹に見覚えがあると思ったら、「陳情令」の少年組の一人藍景儀を演じていた郭丞。藍景儀もそんなに活躍しないかな。CPの子こと藍思追のコンビみたいな。

王砚を演じる洪堯は、于正のところの人で役の良し悪しは別にしても荒くれ者役が多いのだけど、今回は比較的細やかにお坊ちゃんを演じていて、これまでちょっと勿体無い使われ方をしてたなあと思った。于正はそういうところがあるから、そろそろ離れていいと思う。

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