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瓔珞(エイラク)~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~

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清の乾隆帝の時代、繍坊の女官として後宮に入った魏瓔珞(ぎえいらく)は、
宮中で殺された姉の死の真相を突き止めるため、密かに犯人を捜し始める。
そして姉の遺品に皇后の弟・富察傅恒(フチャふこう)の持ち物を見つけると、彼への疑いと復讐の炎を燃やす。
そんな中、妃嬪たちの権力争いに首を突っ込んでしまった瓔珞は、
類まれな聡明さを認められて皇后・富察(フチャ)氏の侍女として仕えることに。
これを機に傅恒に接近する瓔珞だが、彼の清廉さに触れるにつれ、次第に2人は惹かれ合っていく。
しかし、予期せず乾隆帝からも寵愛を受け…。愛憎渦巻く宮廷で女官から皇后にまで上り詰めた“女傑”の物語が今、幕を開ける―!

原題:延禧攻略 2018年 

感想

「延禧攻略」って言われると、延喜の帝=醍醐天皇の後宮の話かと思っちゃう(私)なので、日本公開にあたってはタイトルを練る必要があります。(醍醐天皇は治世が長く、かつ「女御更衣あまた」だし。)醍醐天皇じゃなくて、清朝の乾隆帝。

それでも、「紫禁城」と「王妃」ってなんだよ、紫禁城にいたのは、皇后なんだよー!とぶつぶつと呟いている、紫禁城警察になりかけているんですが。あらすじなどでは「皇后」と書くのになあ、なぜタイトルに王妃にしちゃうんでしょうか。日本では「王妃」よりも「皇后」の方が馴染みがあるはずじゃないですかね。

なお、清朝で「王妃」というと、皇子=親王もしくは郡王の正妃だろうと思うわよ。ですから、この人は女官から「皇貴妃」まで登りつめるのよ。そのとき皇后位には誰もいなかったんだよ。

一話目から面白いよ

于正のプロデュースなので、アイドルドラマ&なんだかな、ということになりかねないかと思ったんですが。キャストはそんなに有名な人を使ってないんじゃないかと思うんですよ。たまにみたことのある人はいるけどね。

それがねえ、面白いじゃないですか。中国ドラマって長編が多くて、一話から面白いということはなかなかありません。エンジンがかかるまでに時間がかかり、本当に5話くらいまで我慢しながら見ることすらある。

しかし、これは別だ。意地悪な女の子におもねるように見せて、罠にかけちゃうとか。毎回毎回なんかやらかす。これ、ヒットするわけだ。

この主人公の瓔珞が頭の回転がものすごい早い設定もあるのだけど、周囲の子たちにめちゃくちゃイライラします。

オープニングから、かわい子ぶって足を引っ張る吉祥にかなりいらいらします。瓔珞が必死に事態を収めようとするのに、半泣きしながらごめんなさい(許してやると言ってくれるのがわかっててそれを待ってる)のように喋り始めると、頭を掴んで壁にでも打ち付けたくなる。

吉祥が片付いて(文字通り片付いて)、次のツンデレ明玉もそれなりに頭の出来が悪い。珍珠は良い子なんだろうけどそもそもトロい。そういうところは頑張って。

闇落ちしすぎ案件

後宮の人たちの、闇落ちぶりがすごい。

争いに加わりたくなかった嫻妃も、むしろ富察皇后が好きなのかと思ったらその弟が好きだった純妃も。逆恨みの舒妃(あれは明玉が悪い)とか。高貴妃はナチュラルボーンイーブルかと思ったら、愛されない不満のようなので、結局は闇落ちか。

さらに、自分が雍正帝の落胤だと思い込んだ太監(宦官)までいて、なかなか大変。

如懿伝と似たエピソードがあるね

全く同じ時代を扱った如懿伝と似たエピソードがあります。覚えているだけで、

  • 妊婦に犬をけしかける
  • 令妃は産んだ子たちを自分では育てない
  • 美しい異民族の娘に乾隆は心を奪われてしまう
  • 最も優秀だった5は足が悪く、それが原因で死んでしまう
  • 皇后(嫻妃)は杭州で髪の毛を下ろして不興を買う
  • 嫻妃の姦通疑惑

これ、ひょっとすると何かエピソードが残ってるのかもしれませんね。そんなに古い時代でもないし、中国の人たちは記録魔ですし。

同じ人を扱っても、見方が変われば変わるかも

如懿伝と、延禧攻略と、同じ時代、同じ人を扱うのだけどがらっと評価が変わるんです。

如懿伝の主人公の嫻妃は、策略を巡らしはするが、火の粉を払うだけ。延禧攻略では嫻妃はラスボスで最後は自滅していく。

延禧攻略の主人公の令妃は、積極的に策略をめぐらし、好きだった人たちの仇を打ち、相手の自滅をフックにのし上がる。如懿伝の炩妃は他の男を愛しながら、のし上がるために皇帝を誘惑し、他の妃たちに積極的に喧嘩を売っていく。

皇后富察氏がいかなる人か、継后がいかなる理由で出家したのか。のし上がった皇貴妃がどう野心的だったのか。それは描き方によるんだなあと。

みんなちょっと演技があまり、かも。

如懿伝は、衣装にめちゃくちゃお金をかけてるんです。青の使い方なんかすごいでしょ。建物などはセットですが、小物などはひょっとすると中国に残っている乾隆帝時代の国宝級のもののレプリカを使ってるかも。製作費用は何十億円なのですが、かなりの部分がキャスト(とくに周迅)。

こっちも衣装に凝ってますが、色味が淡い。中国でもこういう色使いがうけるのかーって感じ。ただ、キャストはすこし削って、あまり売れていない人たちを使ったようで。そうするとみんな演技が、多少変。女優の中でうまかったのは、爾晴を演じた蘇青だけかなあ。

主演の呉謹言は皇帝と話す時の口の動きが変。これを見ると李純がうまく見えてくるくらいだもん。

他にも、皇后を演じた秦嵐も、明玉を演じた姜梓新も頭を動かさずに喋ることができない。特に姜梓新は真っ直ぐ立つこともできない。グラグラゆれてしまう。(私もグラグラゆれます)

潘時七ちゃんは一人二役だけど、「花と将軍」の秋水をやったときの方があってる。あと、また顔をいじってるかなと。あっちでは目を剥きすぎていたので、カラコンかもしれないけれど。

さらに言えば、呉謹言も姜梓新も許凱も現代的な美男美女。多分、現代劇の方がフィットする人たちだろうと。もしくは、宮廷劇よりもファンタジー劇。ヒットしすぎて、続編などを作ってるらしいんだけど、多分これ、俳優の力ではなくて脚本と演出の力でヒットしてるから、、、と思いました。

個人的には、お腹一杯だった「如懿伝」よりも、切り口が変わる分だけ楽しかったです。

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コメント

  1. […] 一話目から泣き叫ぶ女優たち・・・。感情の発露というものはそういうものではないと思うんですよ。特に「延禧攻略」を見ると。 […]

  2. […] 清朝の皇后に「王妃」だの、唐の貴妃(それも楊貴妃)に「王妃」と書かれてブチ切れた人が気になるのは「皇帝」になってたこと。 […]

  3. […] 本作以上に金額をかけることは許されなくなってしまったようで。さらに、長すぎて時代劇で使える放送時間を超してしまう、など。お蔵入りになるかと危惧してたら、2018年の年末にしれっと出できた。タイミング悪く、全く同じ時代(というか、本作では後半部分にあたる時代)を扱った(当然ながら、出てくるキャラクターもほぼ同じ人物たちをモデルにしている)「延禧攻略」と競ってしまった、という多少不幸な作品でした。 […]

  4. […] 于正ものは、「月下の恋歌」の張暁や、「延禧攻略」の許凱のように、要所要所に無駄なくらいの美男をキャスティングすることに、私の中で定評がある。 […]

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