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「SHERLOCK/シャーロック」(テレビシリーズ)「シャーロック 忌まわしき花嫁」

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時系列に並べよう。

シャーロック(シーズン3まで)

もしも、あの名探偵が現代に生きていたら!?
ロンドンを疾走する21世紀版シャーロック・ホームズが現代の難事件に挑む!
スマートフォンやブログを駆使するシャーロック・ホームズの頭脳と、助手のジョン・ワトソンの現代主義が融合し、複雑な迷路のような謎を紐解いていく!!

2010年

シャーロック シーズン2 2012年

シャーロック シーズン3 2014年

感想

私は、シャーロキアンである。ただ、原典至上主義者だ。映像は幼い頃にジェレミー・ブレット版(あれは原作にかなり忠実)で見たせいで、あのホームズでないとしっくりこない。もちろん、ロバート・ダウニーJrのものは嫌だ。(ちなみに、ジュード・ロウはジェレミー版の「銀星号事件」にちらっと出ている、と思う。)

さてさて、そんな私が「シャーロック」を見るとどうなるか。拒絶するか、受け入れられるか。

結論から言うと、シーズン1は拒絶。シーズン2は喝采、だった。シーズン3でがっかり。
拒絶したのはベネディクト・カンバーバッチで、受け入れたのはマーティン・フリーマン、という感じだ。アメリカドラマはよくシーズン1は紹介で終わって、シーズン2からアクセル全開にするような感じを受けるのだが、イギリスもそんなところがあるのだろうか。

特にシーズン2の2話、「バスカヴィルの犬」は見事なアレンジだった。BananaFish状態なのだが。その次はシーズン2の3話「ライヘンバッハ」だろうか。

シーズン3はそこらかしこの、ファンフィクぶりががっかり。BBC「シャーロック」そのものの元の発想がファンフィクなのは構わない。しかし、クオリティはもっと高めて欲しいと思うのだ。シーズン3からは、特に、俳優(とくにベネディクト・カンバーバッチとマーティン・フリーマン)の出来が良いだけに勿体ない。

シーズン1で受け入れられず、シーズン2では喝采した最大の理由は、やはりアイリーン・アドラーだろうか。SMの女王様。サイトはThe Womanというのが笑ってしまった。現代的だなあ、と思うのが、写真を撮られる王族は「うら若き女性」ということらしい。ただ、ホームズがどうしようもなく惹かれてしまう人、というには安っぽいのが残念。

シーズン3には、まさかメアリー(ワトソン夫人。原作ではいまいち来歴のわからない人だが、家庭教師ものの依頼人の一人ではないかと考えられている)にそんな過去を作るとは。

マイクロフト・ホームズが、あそこまでねちねちとした人とは思わなかった。
ジム・モリアーティは「コンサルタント犯罪者」。ホームズとはネガとポジ、というところか。なんとなく、は虫類を連想させる演技だった。

シーズン1は、

第1話:「ピンク色の研究」(A Study in Pink) が、「緋色の研究」
第2話:「死を呼ぶ暗号」(The Blind Banker) が、「踊る人形」「恐怖の谷」
第3話:「大いなるゲーム」(The Great Game)が、「ブルース・パーティントン設計書」

シーズン2は、

第1話「ベルグレービアの醜聞」(A Scandal in Belgravia)が、「ボヘミアの醜聞」
第2話「バスカヴィルの犬」(The Hounds of Baskerville)が、「バスカヴィルの犬」「悪魔の足」
第3話「ライヘンバッハ・ヒーロー」(The Reichenbach Fall)が、「最後の事件」「プライオリ・スクール」「犯人は二人」

シーズン3は、

第1話「空(から)の霊柩車」(The Empty Hearse)が、「空き家の冒険」
第2話「三の兆候」(The Sign of Three)が、「四つの署名」
第3話「最後の誓い」(His Last Vow)が、「犯人は二人」「最後の挨拶」

キャストなど

ベネディクト・カンバーバッチが、こう、なんとも、正統派の「イギリス人」というよりは、むしろ北欧人っぽいのだが、くるくるとした髪の毛が気になって気になってしょうがない。その髪に目がいってしまうが、特徴的なのはあの目だ。実際にどんな方かはしらないが、「ホームズ」を演じているときは、とても冷たい目をしている。どうも、今回のホームズはアスペルガー、もしくはサイコパスとして描いているのではないかと思うのだが、その演技は抜群。

ホームズ童貞疑惑、ゲイ疑惑、などなど現代イギリスで描くとこうも変わってしまうのね、と。この点にシーズン1は受け入れられなかったのだが、シーズン2になると楽しめるようになった。

私が今回のホームズを受け入れられたのはひとえにマーティン・フリーマンの演じる「ジョン・ワトソン」のおかげだ。原点の「語り手」のワトソンは素直な良い人なのだが、ジェレミー・ブレット版ではちょっと間の抜けた人だ。今回のワトソンにはぬくもりを感じる。いわゆる「二番手君」好みの私がこのジョンを好きにならないわけがない。マーちん目当てでシーズン2まで見て、シーズン2はお気に入りになるのは自明だ。

何より、シャーロックとできている、と思われたときの困ったような顔がかわいい。そばにいたらついつい痛ぶりたくなってしまうだろう。ゲイではない、と証明したいがためなのか、ガールハントに熱心なのに、シャーロックに呼び出されたら飛んでいくほど、君はシャーロックに忠実な・・・犬?

シーズン2の三話の君の悲しそうな顔には胸が痛くなったよ。精神科医と「彼に言いたいことがあったんじゃなかったの?」「うん」「言える?」「・・・できない」という会話があったけれど、「愛してる」だったの?「信じてる」だったの?

とマーティン・フリーマンとジョン・ワトソンが同化してしまうくらい、この人のことが好きなのである。まさか、毛穴が開いて弛んで、油が抜け始めたおっさんに萌える日が来るとは思わなかった。

SHERLOCK/シャーロック シーズン1

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SHERLOCK/シャーロック シーズン3

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SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁

たった一度限りの特別編、その舞台はなんと1895年のロンドン。
蒸気機関車が走り、馬車が闊歩するベーカー街で、フロックコートに身を包んだ
「世界一有名なコンサルタント探偵とその親友」シャーロックとジョンが新たなる事件に挑む!

2016年

感想

香港・銅羅湾のUAタイムズスクエアで見た。75香港ドルであった。

ネタバレなしで見たため、脳みそをぐるんぐるんされて、大変気持ちがよかった。

直接の元ネタは、原作の中にはなく、原作の中で語られなかった物語であったりする。まあ、ファンフィクではあるんだが。

私は、ホラーがダメな人ではないのだけど、狂った人は苦手だ。自分が狂ってるのか、それとも相手なのか、わからなくなってくるのだ。全ては相対である。

初めの45分くらいだろうか。とにかく、怖い。

2014年シャーロックは飛び立ち、戻ってくる。それから大幅な過去において。やはり、ヴィクトリア時代においてもシャーロック・ホームズとジョン・ワトソンは221Bにいた。

「ホームズ」「ワトソン」そう呼び合うコンビはもう一組あった。マイクロフト・ホームズとメアリー・ワトソン。

221Bにレストレードは怯えて登場する。レストレードの怯えは、私の怯えそのものでもある。未知の不気味さであった。

エミリア・リコレッティという女が、花嫁装束のまま、You?You?と叫びながら家の二階から銃を乱射し、Me?と言いながら自殺した。先週結婚したばかりのエミリアは死んだ。そのはずなのに、数日後、リコレッティの前にエミリアが現れた。警官がエミリア…とつぶやくリコレッティの声を聞いている。警官はエミリアの後頭部が吹き飛んでいることも見た。エミリアは歌いながら霧の中に消えていった。

狂っているのはYouなのか。Meなのか。世界は相対なのだ。私を忘れないでと歌いながら現れるエミリア・リコレッティにロンドンは恐怖に怯えた。モーグではあのモリーが男装して働き、アンダーソンはエミリアの遺体を縛りつけた。異常は一つだけあって、指に血痕がついているのだ。ワトソンはエミリアが肺病を病んでいたことに気づいた。

その捜査に入り始めたホームズとワトソンだったが、依頼人がやってきた。依頼人はカーマイケル夫人という。夫、ユースタスのところにオレンジの種が5つ入った封筒が届けられ、ユースタスは怯え始めた。詳しく話そうとしないが、これは死を意味するらしい。早朝、夫は窓の外に「彼女」を見たという。夫人は見ていない。

次の早朝、夫人はユースタスが外に出たので追いかけた。霧のメイズの中で夫人は歌声を聞いた。ユースタス見つけると、その前にはあの花嫁がいる。エミリア・リコレッティ。エミリアは「お前は今夜死ぬ」と言い、消えた。

ホームズとワトソンはカーマイケル邸へ向かう。オレンジの種はアメリカ人が殺害予告使うのだ。ユースタスは白を切る。その晩、二人は張り込んだが、叫び声が聞こえた。屋敷に入ろうとすると二人の前に花嫁の格好ゆらゆらとして消えた。ホームズは窓を割って、ワトソンに見張らせた。ホームズは血痕をたどり、ユースタスの死体を見つけた。夫人は「あなた約束したのに!(You!)」と叫んだ。

Youなのか。Meなのか。

ワトソンはというと、物音を聞いて窓から移動してしまった。そして例の歌が聞こえ、花嫁を見た。

レストレードがやってきて、死体にメッセージがあるという。ホームズが発見したときにはなかったのに。メッセージはMiss Me?

モリアーティが言った言葉ではないか。

ワトソンは幽霊を見たと騒ぎ、ホームズはモリアーティの痕跡に驚く。あいつは死んだのだ。モリアーティも、エミリアも。そして幽霊はいない。

レストレードはホームズが不在のワトソンがいるものと向かってしゃべるのを見た。「ワトソンではないなら、一体誰と喋っていたのか」

そこに「いる」のは誰なのか。You(ワトソン)はいないのか。Me(ホームズ)しかいないのか。

ワトソンはワトソンでメアリーの不在に不満だ。メイドは忘れっぽいし。

ホームズはマインドパレスに入り込んだ。7%溶液の助けを借りて。しかし、叩き起こされてしまった。今度は、現代のシャーロックとして。機内では暇だからエミリア・リコレッティ事件について考えていたのだ。機長はアイリーン・アドラーだった。

ジョン曰く、「モリアーティが戻った」。ありえない。その前にエミリア事件を解決しなければ。エミリアの墓を掘りかえすが、探しているものはない。エミリアの棺の下を掘り返すが何か引きずり込まれた。

気がついたらワトソンがいた。そこにホームズのところにメアリーからの電報が届いた。ホームズとワトソンが行くとそこにメアリーがいる。犯罪組織を見つけたのだ。

エミリアはここの一員だった。ホームズは乗り込んだ。
エミリア乱射事件は耳目を集めるためだ。真っ赤な口紅と真っ黒なアイメイクは顔を分かりにくくするためだ。

自殺は偽装だった。その後、エミリアは本当に浮気性の夫を射殺した。警官が見た吹き飛んだ頭はメイクだった。そしてその後に本当に自殺をした。派手なメイクとベールはエミリアに偽装するためだ。肺病で残り少ない人生だったエミリアは偉大なる犠牲だった。ここに集まるのは虐げられた人々だ。自由になるために夫などを殺したのだ。モーグで働くが男装しなければならない女。顧みられることのないメイド。

もちろん、カーマイケル事件では、二人が見た消えた花嫁は壁に映された映像だ。カーマイケルを脅したのは?夫人だ。

花嫁がホームズの前に現れる。そこにいたのは。モリアーティだ。

そうだ。ホームズは死んだ。一度死んだのはMe=ホームズだった。You=モリアーティは本当に死んだのか。そして19世紀と21世紀、どちらが現実なのか。

ホームズとモリアーティは滝にいた。モリアーティとホームズがもみ合うが、ホームズは圧倒的に不利だ。そこにワトソンが現れ、ホームズを救う。ワトソンはモリアーティを滝に突き落とした。ホームズは帽子滝に落とし、死を偽装した。

目覚めなければ。

ホームズは滝に身を投げ、シャーロックとして目覚めた。

19世紀のホームズは21世紀のシャーロックのマインドパレスの中にいた。しかし、最後は21世紀のシャーロックもまた19世紀のホームズのマインドパレスの中にいる。「そこに僕はいたのかい?」ホームズのいう未来の話を、ワトソンは信じないが聞いてやる。「いたよ」

ホームズとシャーロック、どちらが実体なのか。全ては相対なのだ。You? Me?

死んだはずのモリアーティはシャーロックのマインドパレスの悪夢だ。ワトソンはホームズの光だ。しかし、二人ともシャーロックの側にいる。Miss Me?

世界の中心は、どちらのシャーロック・ホームズなのだろうか。顧みられることのない者たちは、それぞれが同時にシャーロック・ホームズそのものによって世界の中心であることを否定された者たちだ。世界の中心はシャーロック・ホームズなのか。

いや、物語の語り主であるジョン・ワトソンのマインドパレスである可能性はないのだろうか。物語は世界と同様に相対なのである。

この世はYou(他の誰か)のマインドパレスなのか。それとも、Me(自分)のマインドパレスなのか。

ここが誰かのマインドパレスの中ならばなんと良いことだろう。死んでしまったあの人はまだ生きているのかもしれない。いや、この世はあの人にとっては生き地獄そのもので、首をつってようやく別のマインドパレスに移れたのかもしれない。

ここがどこかにいる私のマインドパレスの中ならなんと良いことだろう。そしてなんという地獄なのだろうか。マインドパレスの中ならば、時間は永遠なのである。

SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁(字幕版)

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シャーロック シーズン4

感想

「忌まわしき花嫁」を挟むが、S3E3の直後から始まる。

元ネタは、

第1話「六つのサッチャー」(The Six Thatchers)が、「六つのナポレオン」「黄色い顔」
第2話「臥せる探偵」(The Lying Detective)が、「瀕死の探偵」
第3話「最後の問題」(The Final Problem)が、「マスグレーヴ家の儀式」

妹。ねえ。

これまでのところ最終シーズンになっているのだが、二人でジョンの子の育児してるんだろうし、育児をしているホームズ…ということで、これ以上なくていいかな。

SHERLOCK/シャーロック シーズン4

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比較的動画配信されやすい。

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