王子様の条件~Queen Loves Diamonds~

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人気ファッションモデルのチュマンは容姿端麗だが、打算的なお金第一主義者。
彼女にとって貧乏の男はゴミ、金持ちの男はATM。
以前から金持ちの相手を探し続けていた彼女は、ついに結婚を発表する。
結婚相手は、見た目は良くない中国大陸の大富豪。
しかし、婚約中にパリでイケメンのバイオリニストと出会い、
彼が大富豪のノーマン家の子息・ウィリアムだと誤解し誘惑してしまう。
やがて、彼女は彼が貧乏だと気づき、もちろん振ってしまう。
しかし誤解された彼は完全に恋に落ちてしまい、彼女のことが忘れられなくなる。
時が経ち、台湾で偶然にも再会する2人。はたしてこの恋の行方は…?

これは、市場の貧乏王子とお金大好き女王様が出会い、真実の愛を見つける奇跡の恋のものがたり ――

原題:拜金女王 2011年

感想

2011年なのか。中国がジャクギ諍い女と出していた頃に、台湾は拝金女王かー。このころの台湾は、八大の子供っぽいアイドルドラマが受けにくくなり、三立が(アイドルドラマ出身者を使って)「ハートに命中100%」に「敗犬女王」とか、自立した女性をテーマにした作品が受けていた模様。

日本語タイトルに、Queen Loves Diamondとあるのは、原題の英題がMaterial Queenにかけてあるのだろうか。もちろん、マドンナのMaterial Girl。

ところで、本作は前半はもろに「やまとなでしこ」。もっとゴージャスに、(時間が二倍以上あるので)もっと人間模様を描いた、というところだろうか。

松島菜々子の演じたのはスッチーだったが、こちらはモデル。それだけでも派手だ。リン・ホン自身がモデル出身だし。松嶋菜々子のあれは「合コンの女王」で、必殺技はコーヒーをもって「今夜は、運命の人に、出会えたような、気が」といってコーヒーをかける、というのではなかったかな。大笑いしたシーンなのだが、こちらはああいった合コンシーンはない。

けれど、「貧しかった少女時代」「ド貧乏な男を大金持ちと誤解する」「高級住宅地のすぐ側のぼろアパートに住んでいる」設定も前半使われていた。

堤真一の演じた元数学者の魚屋は、今回はバイオリニスト。そういえば、再度ボストンに留学するのだったけれど桜子はそれについていくのだった。こちらでは再度パリに留学するジアハオにチュマンは振られてしまう。

東幹久の演じた本物のお金持ちはコメディ・リリーフだったが、イェン・カイミンを演じたダニエル・チャンは東幹久というよりは唐沢寿明になんとなく似ている。嫌な男。でも、好きだったんだよね、チュマンが。

前半、イェン・カイミンのところまでは「やまとなでしこ」だったせいかすごく良かったのだが、中盤チュマンが落ちぶれて、有名になったジアハオが台湾に戻ってからは面白くなくなってしまった。見るのを辞めようかと思ったくらい。

チュマン側から見ると、素直に生きているだけのチュマンが誤解されるのも見ていてつらい。イーシェン側から見ると愛してくれない男につくして、つくして、プロポーズされてもうれしくない。イーシェンが失踪してからは再度面白くなってくるのだが、それは、イーシェン側でも見てしまったからだろう。イーシェンにもリー・ハイという相手が見つかってからは安心して見ることができるようになった。イーシェン側で見ると、一番手君のジアハオとではなく、二番手君のリー・ハイとくっつくのが良かった。つまり、もはや主演の二人に興味なし。ゲン・タッキーじいさん(台湾ドラマによくでてくる演技の下手なじいさん)、は見飽きた。

主演のリン・ホンはモデル出身。演技はあまりしてこなかったようなのだが、下手ではない。それはモデル出身で「モデル役」だからだろうか。長い手足に高身長で着ているドレスが映える。前半のタカビー女も嫌味がないのがいい。ただ、大きな目をゆっくりと見開いてかすかに頭を動かして甘えるような表情を作るときが下手だ。というか、精神に疾患のある知人がうそをついたり、何かを隠しているときを連想してしまってつらかった。

チュマンとジアハオの二人で室内にいるシーンでは、おそらくリン・ホンはヒールをはいていない。それでも、ヴァネスの方が少しひくい。後半、ジャスティンとして凱旋したときのヴァネスは妙に高く真ん中を盛った髪型で奇妙だった。リン・ホンとバランスをとろうとしたのだろうか。前半のまずしい頃はかわいかったのに、中盤以降魅力がまるでなくなるのが残念。演技も大味。「流星花園2」で見直したのだが、やっぱり苦手だ、この人。

けれど、ラブシーンのところで色白のチュマンに負けず劣らず色白だ。透き通るような、そうでいて健康的な肌色でうらやましい。

ジェシー・ジャン。お元気だろうか。ジェイ・チョウの「パンダマン」の引き続きピアニスト役だ。幼稚な設定の「パンダマン」では演技下手ぶりが目立ってしまったが、今回は脇役だからかそうひどくない。今回も一途。登場のシーンがボヤ直後だったのもあって、顔にすすをつけているのだが、下手なコメディっぽくて失笑してしまったけれど、一途な上にいい子なのだ。好きな男とようやく付き合えたのに、台湾に帰国すれば好きな男の前にライバルが現れ、男は理性を失う。男の憎しみが誤解からきたものであることを解いてやり、しかも自分は身を引く。「愛じゃなかった」ことに気づいたようだけど。台湾ドラマはこういう人の描き方が本当にうまい。後半早送りせずに見たのはこの人のシーンだけだった。実は。ただ、実際にこの人はジェイに捨てられて、ね・・・ということがあったので、お元気だろうか、と思う。(そういえば、リン・ホンもアーロン・クォックに捨てられてね・・・。お元気だろうか)

タン・ユージャは「KO-ONE」、「花様少年少女」となぜかジロー・ワンの脇役の印象で終わっていたのだが、久々に見るといい。すごくいい。今回はキスシーンから登場、というのもあるが、キス中にジェシー・ジャンを見るときの色気は中性的どころではない。すごくいい男になっている。しかも「脱いだらすごそう」。隣にいたのがジロー・ワンだの、ウーズンだの馬鹿でかい連中だったせいか大きく見えないのに、今回ジェシー・ジャンの隣にいるとかなりでかい人だった。役に恵まれなかった人だったが、続けていればいいこともあるだろう。主演ではなくても、二番手君としての需要は高いと見た。重たい前髪を作っていたが、そういえば、「パンダマン」近辺のジェイもこんな髪型していたなあ。きれいめジェイ・チョウっぽくて笑っちゃった。

DVDにおそらく、中国語字幕はない。

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コメント

  1. […] 監督を探してびっくりした。「拝金女王」の監督ではないか。プロデューサーがヴァネス。あのコンビだったのか。さらに、プロデューサーには「ブラック&ホワイト」で「ボス」を演じたジミー・ハンも名前を連ねる。 […]

  2. […] もう一つ三立ドラマの「拝金女王(王子さまの条件)」もリン・ホンとヴァネス・ウーは、リン・ホンは有名なモデル、ヴァネスはミュージシャン(の卵)で特に年下男子というわけでもなかったけれど、キャリアがない。でも基本は高スペック。 […]

  3. […] その元カレ役は見覚えのある韓国顔と思ったら、懷秋だった。ダ・マウス。「王子様の条件」「敗犬女王」の脇役でおなじみ。 […]

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