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长月烬明

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仙侠の中でも、本作はR-13かR-15くらいつけた方がいいんじゃなかろうかと思うんで、そこんとこヨロ。羅雲熙はほぼ毎回血を吐きます。吐かなかった回は最終盤に何回かあるだけではないかなあ?処刑されかける羅雲熙、かばって救う白鹿、みたいな繰り返しです。とにかく黎苏苏がスパダリ。

私はGW全部つっこむ勢いで見たし、むしろ面白いけど、こう終わるでしょうねー、というのが見えちゃったし、それを外さなかったんですよ。その点がんんん。今の検閲ラインの中で一番綺麗な終わり方を模索したのかなあとか思うけど、んん。

最近、君子盟みたいに、ほぼ全話40分切ってる(その分カットしたんでしょー)ものが増えたけれど、日本はテレビ放送を前提に43分間くらいに編集し直して出すじゃないですか。本編が43分くらいだと、テレビCM入れて、主題歌エンディング入れて55分間くらいでおさまるから。ところが実は本作、全集50分超えてたと思う。中には60分超えもあった。多分日本語字幕がつくと思うけど、配信だけでもノーカット、もしくは43分間ずつくらいにカットし直すだけにしてほしい…。

本作は仙侠ものにしては珍しく、最高神や掌門が役に立ってる。ここまで役に立つのが久しぶりすぎるけど、古剣以来かなあ。(そういうのが役に立たないのは、武侠の名作、金庸の「笑傲江湖」があるからなんだと思うけど)あと、「神」の造形は多分敦煌の壁画を参照にしているという説がドインにあって、確かに初めから最後まで大変仏教的。仙人というのは道教なんだけど、確かに多神教だとどうしてもミックスしますよね。日本は神仏混淆だけど、中国もなんだなあって思いました。

お話は(結構ネタバレしながら考察するから要注意!)

魔神・澹台烬が襲ってきた。衡阳宗という仙派の掌門の一人娘の黎苏苏は、过去镜が割れ、500年前人間・澹台烬が魔神になる瞬間を見る。黎苏苏は500年前にタイムスリップして人間・澹台烬が魔神になるのを防ごうとするのだが、なんと澹台烬の妻・叶夕雾になっていた。叶将軍府の次女・叶夕雾は第六王子を愛していたが、間違いが発生して景国の人質の澹台烬を夫にし、毎晩のように虐待していたのだ…

というところから始まります。

「魔神が魔神になる前に退治しようとタイムスリップしたら、私が魔神製造機の悪役令嬢だった件」ですかね。

「叶夕雾になった黎苏苏」がコミカルで、こりゃ白鹿ならではですねと思ったわけ。でも悪女・叶夕雾と、仙女・黎苏苏をきちんと演じ分けてて、お見事お見事。表情からして違うもん。

以下の感想はどうしてもネタバレを含むから要注意だよ。とにかく、痛ぶられる羅雲熙、救う白鹿の繰り返しです。

桑酒(蚌=はまぐり)と冥夜戦神のところは「三生三世」の人間が戦神に愛されてしまい…そっくりで(あんまり好きではない)。一度そこで止まってしまった。流すだけ流すかと思ったら、冥夜戦神…戦神なのに虐待され、死にかけたところを桑酒に助けられる。瀕死のところを「叶夕雾になった黎苏苏」に救われる澹台烬に引き続き三回目。と思ったらなんと四回目も冥夜戦神が桑酒に救われてた。

…大丈夫か、戦神。

あれが尊上で大丈夫か?と思った白子画よりやばい。というよりも、いろいろ残念な、長珩の方が頼りになる気がしてきた。

天歓聖女の悪行は、これまた魔に落ちてるじゃないですか。そこからの桑酒が良いんですよ。低い声もいいねえ。

桑酒のパートは、きちんと全てを話さない男、他人の言葉を信じやすい(無知な)女のすれ違い劇なんだけど、男が善人すぎて天歓の思考を理解できないので事態はより悪い方へ…。もともと女主人のいるところへ、別の女主人を連れて行ってはいけないんだ。

桑酒と冥夜のところが終わると、再び澹台烬と「叶夕雾になった黎苏苏」。これが、愛されたことがない男の猜疑心と、正体を隠し任務を遂行しようとする女のすれ違いにすれ違いで…SMしてるぞ。羅雲熙が言ってた通り、橋の下で邪魔が入らなかったら双方の誤解がなくなり、物語は終わっちゃう。というくらいの誤解とすれ違い。

その次が、戻った黎苏苏(無垢な霊体の持ち主?)と五百年「叶夕雾」を探し続けた澹台烬こと、沧九旻の物語。沧九旻と名乗るけれど、転生も何もなくそのままの「叶夕雾を愛して感情を得た澹台烬」と感情を殺そうとする黎苏苏の物語。とはいえ、黎苏苏と澹台烬なので、二人の間は割にすんなりと行く。もちろん魔神になるかならないかの話なので処刑されかける澹台烬、周囲の仙人に誤解される澹台烬、みたいなことになる。沧九旻は冥夜に近いかなあ。

超ネタバレ考察なので反転させる。

一番好きなの…庞宜之の蕭凛への強い執着かもしれない。澹台烬の叶夕雾に対する執着とどっちがすごいかな。と思ってたんだけど、天界からさざんかを落とす少年がいて、最高神に「拾っておいで」と突き落とされるでしょ。蕭凛はさざんか殿下と呼ばれる(シーンはない)。あの少年が、庞博士なんだって。

後半、澹台烬が泣くときに注目。左目が多くない?あーっ!「叶夕雾になった黎苏苏」が変えた左目じゃないですか。とはいえ、最終盤になると両目から涙を流してた。夕霧の方はどうだったっけ…。気が付いたときにはもう仙女の黎苏苏になってたので、今度確認しよう。

面白かったのは、桑酒と冥夜のところの神々が攻撃するときに使う赤いCG像で、例えば冥夜は象に乗った仏像に見えたんだけどこれは普賢菩薩?それとも帝釈天?戦神なら帝釈天と解釈した方が正しいかな?神様たちの中にちらっと、旋風少女の悪役だった趙圓瑗がいて月神らしいんだけど仏像的で、これは月光(がっこう)か!?と思ったわけです。それで、冥夜が使うCG像が象に乗った仏像に見えちゃったわけ。「戦神がいなくなったら困る」と言ってみんな全部投げ出しちゃうから…天歓の暴走を抑えられる人がいなくなってしまう。多分あとは天歓にまかせようか、みたいなことだったんでしょうけど。人を見る目がないよね。神様なのに。

澹台烬として仮面をつけた名君になるのは、葉家の生き残りの弟ですよね。ただ、最終話の王さま、あれは誰だ?代々(弟の)あの顔で、あの仮面を使うことにしたの?

一世目が一万年前の桑酒と冥夜戦神だと思っていたのだけど、どうも二人とも生まれ変わりではないのだという考察がドインに上がってたんだけど今度は、冥夜と魔神の関係がわかんない。ラストシーン見ても、あれは「今後冥夜が復活します」に見えたんだけど…冥夜の転生ではないの?

冥夜は友人たちの犠牲のおかげで魔神を打ち負かし、邪骨は自分の体を使って破壊しようとしたのだが、失敗してるんですよね?今度は魔女になった桑酒の魔骨を冥夜が自分の仙髄と入れ替え、天界を閉鎖して自分たちは墨河へ行こうとする。冥夜は魔神の仮面が剥がれるところを見ているので、その顔が自分の顔そっくりなことに気づいていて、その顔を持つ澹台烬には魔神にならぬようにと過去の自分の物語を見せ、終盤助ける。冥夜と澹台烬は別??じゃあ、冥夜と魔神の関係は?最後で蘇蘇が「あなたのお父さんは戦神」と言うし、あの衣装も冥夜の衣装だし。龍は二面性があるし。冥夜と魔神が本来一体なの??

中盤以降までメインになるのが「五百年前の葉夕霧に虐待されて魔神になった澹台烬」を「黎蘇蘇」が自分の仙髄と澹台烬の邪骨を入れ替える話だけど、墨河で桑酒が黎蘇蘇を助けるのは、この人が一万年前の初鳳の残した卵に人間の元神を入れたものなので、初鳳の気配を感じたから。つまり、蘇蘇と桑酒は別らしい。この人間の元神が「葉夕霧」のものなので、黎蘇蘇が世界を救うというか、葉夕霧が世界を救う。

だから、天歓聖女と氷裳は別々で、氷裳は夢を見ていただけみたい。氷裳の正体は、元神を修復中の魔の女の妹女。天歓聖女から学ばずに、「魔」が刺激されてしまったのかな?

キャストについて

羅雲熙はなんだかんだ初めて見るねえ。もう少し太った方が美男子に見えると思うんだけど、若い頃を見ると、え?波田陽区?なので、垢抜けぶりがすごい。とにかく、ガリガリすぎて虐待されてるときが痛々しすぎる。何度も血を吐いてるけど、私にとっては、血を吐くと謎のフェロモンを出す人ではないな。

しかし、VIPの1080Pで、iPadの画面で見ると、羅雲熙の鼻の毛穴にファンデーション(ドーラン?)が毛穴落ちしてて、なんと白鹿の目元の小じわまでも見えてて、残酷。見えすぎるのもいけないんだな…。この人たちも人間だったか、みたいな。

日本に来ると、特にVODアプリは中国のVODアプリと比べて画質が落ちるんで、それくらいの方が「人間離れした美しさ」と称えられる羅雲熙の美しさが際立つかもしれない。最後の2話はなぜか750Pまでしかあげられなくて(ビューがすごいことになると踏んで落ちないように画質を落とした?)。綺麗だったもん。

羅雲熙のワイヤーの安定ぶりがすごかった。他の人はもう少し着陸のときに揺れるというか、ドンという感じになる人がいるじゃないですか。もしくは他のシーンがスタントというかダブルボディで、一回ジャンプして「降りてる」を表現してるのかな?と思うこともあるんだけど、すーっと降りるんだもの。あれが体幹?ワイヤーの担当との息がぴったりというか、ワイヤーの担当の腕もいいんでしょう。

そういえば、本作はアクションも、なんだっけ「青雲志」だったっけ。「花千骨」だったっけ、ワン・ツー・それ!みたいなちょっと鈍臭いタメがあったものがあったなーと思うけど、それも少なくて華麗です。

羅雲熙は演技もうまいと思う。澹台烬が感情を学んでいくところも、ただの可哀想な人でもない、結構な邪悪ちゃんだったことも。そこから沧九旻への成長も。冥夜のかっこよさと魔神ちゃんの怖さとか。私は魔神ちゃんの微笑みが好き。本人が当ててるようですけど、声も初めは高すぎる?柔らかすぎる?と思ってたけど、魔神ちゃんを見慣れてくると柔らかめの声がむしろ怖い。

夢の中の天歓聖女と、卑屈な姉の氷裳が同じ陳都霊なのだけど、褒められてた割にはビミョー。細すぎるというか、生気がないというか。「頼らねばならない弱い存在」という表現なんだろうけど、なんだかな。氷裳が細く男に頼らねば生きていけない存在なのは確かだけど、カンカンに怒った天歓聖女はそうでもないと思うんだが。表情はいいんだけど全般的な、「悪女」の迫力がない。

白鹿も大変良かった。というよりも、陳都霊が見劣りしてしまったのは、特に激怒して魔に入ってもかまわん!という桑酒の演技に迫力がありすぎるからかもしれない。龍の夢の中に入ったときの桑酒は、子どもっぽく振る舞ってるだけかな?に見えちゃったけど、どうしてどうして。確かに、天歓の怒りは尽くしてきた男をぽっと出のハマグリに取られたというものでしかないけど、桑酒の怒りはハマグリの一族が全滅させられたところにあるので、怒りのレベルが違った。

この人は労働者階級の出身らしく、お坊ちゃんお嬢さんに向かって、親が高鉄の建設作業員だったと言ってドン引きさせる人。私、ものすごく好きなんですよ。こういう地に足がついた、超絶「陽」な美人さんが。表情によっては叶夕雾の「高冷」ぶりも桑酒の「入魔」ぶりもきちんと表現できるくせに、ガハガハと歯茎むき出しで笑っちゃうところなんか惚れる。

「私はお勉強ができません」と言えちゃう(おそらくなんらかの学習障害を抱えてるんだろうと思われる)趙露思(この人はお嬢さま)の、野性的な勘の良さとはまた別の、頭の回転の早そうな演技のうまさですかね。当然ながら勘もいいんでしょう。

于正の(今の)お気に入りだけど、はやいところ別のところに行った方がいい。独立しよう。というのも、于正はコンスタントに仕事を持ってきてくれるけど、深みを持てる余裕はくれないでしょ。今の売り方だと、主演もしくは女2。年齢が上がると厳しくなります。そこに「深み」があれば、ラスボスもできるんだ。

桑酒の入魔したところですよ。そしてラストの蘇蘇の最後の劫の後のあれですよ。

「演技を学んだ人」の演技とは違った良さがあるし、こういう天才型の演者の演技の方が私は好きです。頼むからお金持ちを捕まえて引退パターンはやめて…。白鹿のキャラ的に、年下の売り出し中の俳優さんとゴールインして養う方が似合ってる。

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