レスリー・チャンの神鳥英雄伝

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互いに惹かれあいながらも引き裂かれる運命となった、武術の師弟である男女の愛と戦いをドラマティックに描く。

楊過与小龍女 Little Dragon Maden 1982年

感想

監督は華山。

これ、すっごいダイジェストでしょう。で、きっと原作にかなり忠実なんじゃない?金庸、読もう。ということで、読みました。金庸の作品の中では、一番この楊過・小龍女ものが好き。

観客を置いてけぼりにするストーリー展開でないならば、本作はヒットしていたのではないかと思う。「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」のような、シンプルな物語に仕立てればレスリーはここでスターになっていたかもしれない。今のところ、レスリーの「男たちの挽歌」以前のもののベストは本作。

この頃のレスリーの青春ものよりも私はこっちのレスリーの方が好きだ。
残念ながら、声は本人のハスキーな声ではない。近い声だし聞きやすいのだけど。と書いたのだが、それは広東語で聞いていたから。北京語で聞くとレスリーの口とほぼ完全にシンクロしている。レスリー、元の台詞は北京語だったの?でも、やっぱりレスリーの声ではない。ショウブラザーズって北京語なの??

それにしてもこのアクション、CGのない時代、ワイヤーと編集で見せるのだが見事。確かに、ショウブラザーズもののアクションってすごかったんだ。

スタジオセットを離れて屋外の戦闘シーンになるのだが、奥にかすかに集落のようなものが見えたように思えたのだが。

そしてすべてをかっさらっていく鳥。良いよ。良いよ。金輪法王の武器もくちばしでカーン、かよ。もう最高。

小龍女を演じたのは、マリー・ジーン・レイマーという女優さんらしい。おそらくハーフ。良い意味でバタ臭く、良い意味でアジア風。唇なんてまさにバラの花びら。

確かあるドラマで「小龍女」という役をしたミシェル・チェンが小籠包と言われてショックを受けた、という話だ。小龍女ってこれか・・・そりゃ神秘的な美しさというよりも、親しみやすさが売りのミシェル・チェンではこの役はきつい。

フルスピードで進む物語で見ている方は置いてけぼりにされる。

だが、レスリーがすごい。本当にすばらしい。青春ものではちっともわからなかったけれど、この時点で「スター・レスリー・チャン」になっている。人(のみならず鳥までも!)が放っておけない、かわいらしさと反抗と。いたぶられるレスリー、たまらない。さんざんレスリーものを見ていると「犯される男にして犯す男」と思う。今回もやはり「犯される男」だった。配役した人、よくわかってる。

父と子の二役だが、きちんと演じ分けられているのだ。父のシーンはほんのわずかだが高貴だが野心的な人物であった。何か悪いことをしたらしい。ここは十分「男」。女から見れば男というものはすべからく犯す存在だ。

息子楊過としては「野心的」ではなく「野性的」だった。それでいて、品があるのだ。いたぶられるレスリーはもちろん「犯される男」。「え?純血の印がなくなった!?ん??何があったの??」っておぼこすぎる。そして澄み切った目できっぱりと否定する。もう!!!小龍女がショックを受けるのも致し方あるまい。欲情を覚えていたのは小龍女の方だったのかもしれない。やはり「犯される男」なのだ。

楊過は自分の味方だと見抜いた人(欧陽鋒、小龍女のばあやと小龍女、鳥)には徹底的に甘え、味方ではないと考えた人(郭靖夫人、全真教)にはとにかく反抗する。犯す存在にして犯される存在。人の中の二面性、矛盾。それを一つの役の中でここまでうまく表現できる俳優は少ない。もちろんこの時点でレスリーは無名の俳優ではなくそこそこに売れている俳優で、もう27歳。ブレイク直前まできている。あと少しだ。

なんと、オウヤン・フォンとウォン・ヤオシまで出てきた。この頃のレスリー、まさか自分がオウヤン・フォンを演じたり、ヤオシで流し目剣法をすることになるとは思わなかっただろうなあ。ここから「男たちの挽歌」までまだ少し。

数年我慢すればあなたは大スターになる。

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