「ハッピー・ブラザー」「恋はマジック」「ラッキー・ファミリー」

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家有囍事 (ALL’S WELL, ENDS WELL)というのは、90年代の一時期に、黄百鳴がプロデュースした、お正月(春節)映画。豪華なキャストでハッピーに終わるというシリーズです。

ハッピー・ブラザー

レスリー・チャン、レイモンド・ウォン、マギー・チャン扮する3兄弟と女性陣との恋愛模様をドタバタを織り交ぜて描くハッピーラブコメディ。

家有囍事 ALL’S WELL, ENDS WELL 1992年

感想

監督はクリフトン・コー(高志森)。

レスリーは地でしょうか。コメディ用に少しオーバーな演技だが上品に仕上がっている。この人の本領ってこういうところにあったと思うのにな。エンディングロールのNG集で兄嫁のために卵を溶いてやるシーンでサンドラがNGを出すときに後ろのレスリーが素に戻らずに「いやあねえ」とそのまま。

ラスト、テレサ・モウの演じるションとレスリーは男と女が入れ替わる。カラオケシーンで歌えと言われて「声変わりしちまって歌えねえ」という台詞があるのだが、レスリーの声はそのまま変わっていないと思う。あれはション(女)の体の中にソウ(男)が入り、ソウ(男)の体の中に男おんなのションが入ったということ?

あのまま、男女のジェンダーが逆のままのカップルでも良かったと思うのだが。コメディなので迎合しなければならなかったのだろうか。性別とかジェンダーとかそういうものを超越してしまった人だったので、料理のしようによってはいかようにもなっただろうに。コメディだからこそ、革新的なものが作れただろうに。

ちょうど、エンターテイメントとして上質であると同時に、国家論・為政者論を展開していった「HERO」のように。それが、製作者チャン・イーモウとレイモンド・ウォンの違いだろう。レイモンド・ウォンは才走った人ではあったが、お金儲けの方向に走るのが香港の才人というところか。レスリも最高の俳優だったけれど、「HERO」のような作品がなかったのが残念だ。それが個性が強くそこに誇りを持っていたレスリーと、器に徹するトニーの違いなのかもしれない。

パロディはふんだん。
一番始めはなんとチャウ・シンチーによる「欲望の翼」。「一分間」だもの笑う。
次はマギーのマドンナ、「プリティ・ウーマン」「ゴースト」。マギーがシンチーを襲うシーンは「ミザリー」とかあのあたり?ラストは「ターミネーター」。

なんと韓国用に「ハッピー・ブラザー 韓国版」というものがあるらしい。

男になったレスリーが大活躍らしく、これはこれで見てみたい。

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恋はマジック

宋の時代を舞台に、武術の達人・サミュエルとマジシャンのレスリーが高官令嬢・ロザムンドを巡って恋の駆け引きを繰り広げる。

花田囍事 All’s Well End’s Well, Too 1993年

感想

監督はクリフトン・コー(高志森)。

バナナは危険やな。

原作は「水滸伝」の小覇王周通が横恋慕して、というところらしい。

ホイ兄弟を追いかけようモードで見始めた。スターのサミュエルとトップアイドルのレスリー、というところだったのだろうか。レスリー本人はアイドルから脱皮し始めた時期みたいだったが。今回はサミュエルとレスリーの二枚看板。しかしレスリー、凄いわ・・・。ま、まさかのレスリー落ち。本作でレスリー落ちするってどうかと思うけど。香港映画を見始めた頃、もうレスリーはいなかったのか。名前だけは聞いていたけど。顔と名前が一致してなかった。トニーとレスリーが逆になってたような気がする。今がその時期ということで。

レスリーの女装。確かに気分が悪そうにしている様子が大変に美しい。パーツパーツは決して美しくはないのだ。むしろ人なつこさとかかわいらしいのであって、美しいわけではない。それがねえ。今回は美しいのよ。「覇王別姫」でもそうだったのだが、ただただ美しいとしか言いようがない。男装の麗人のロザムンドが一目惚れするのも、じゃじゃ馬サンドラがぽーっとなるのも、テレサが「ようし、食ってやる!」全開になるのもわかるわ。私は目の前にしたら吐く自信がある。それにしてもこういうコメディでこそレスリーは輝くと思う。高栢飛というのは「かー・ぱーふぇー」と聞こえる。これ、コッパーフィルドだった。

サミュエルは妹の許嫁が自分の財産状況を話しているときにサンドラを見る表情が非常に良かった。「妹よ、お前は金持ちが好きだよなあ」という表現が上手い。続いてとっても「貧しい」というところでは「妹よ、残念だったなあ。ははは。お前は貧乏暮らしらしいぞ」と変わるのだ。こんなに表情の表現がさりげなく、そして上手い俳優だったとは思わなかった。そうか、許家の末っ子はこの人ではなく妹がいるらしいのだった。しかし、古い「アヒルの警備保障」、撮影時が遠くなくても画質の悪いHuluで見た「スウォーズマン」の後なので、アップになったときの皺と毛穴が凄かった・・・。二枚目で売ってしまい、そのまま年を取ると大変なのね。

でも、人が良さそうなのよねえ。

周吉役のサンドラ・ンが山田邦子にしか見えなかった。

母夜叉テレサ・モウはひどい格好をしていても美女なんだが、たまに顎が二重になる。太っているわけではないのに。今回のコメディ担当はサンドラなのだが、サンドラのところよりもテレサのところの方が笑えた。この人ロザムンドよりも美人さんと思うのだが本気でコメディをする人だったのだね。そういえば、レオン・カーフェイさんがぶち壊れている「黒薔薇VS黒薔薇」もこの人だったし、「ツイン・ローズ」もこの人だった。美人なんだがなんだかおばちゃんっぽいとかお高く止まってない感じがとても良い。

リッキー・ホイがサミュエルの母役なのだが、兄弟の中で最も似ている二人でしかも背の低いリッキーがおばあさん役なので違和感がほとんどないという・・・。(似てるでしょ?リッキーが不幸そう、サミュエルが幸福そうなだけで顔は一緒だよ?)リッキーの胸とお尻が膨らむところが笑える笑える。しかもそれをリッキーは喜んでいるし。そうか、リッキーっておばさん顔だったのか。この役だが、太い杖を持っているし、「水滸伝」ではなく「楊家将」の太君だろう。
となると舞台は北宋で決め打ちできるのだが、女物の衣装は清だな。まあ、そんなものはどうでも良いのだ。新年のコメディなんだから。リッキー良いよ、リッキー。

そうか、「お熱いのがお好き」と「フライドムービー」でマイケルが女装して、ここではリッキー。リッキーはもう一つ「フロントページ」でもおばあさんしてるね。サミュエルは女装しなかったのだろうか。

そういえば、妹の結婚式の直前、サミュエルが無茶ぶりをしていた。香港の伝統的な結婚式で夫が妻の家に迎えに行くというのを見せていただいたことがある。そこで、ブライドメイドたちが花婿とそのお付きに無茶ぶりをするのであった。あんなにひどくはないけどね。無茶ぶりする間、花嫁は隠れていた。

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ラッキー・ファミリー

ニセモノの宝クジが当たったプレイボーイの次男・シンチーが孤軍奮闘する。

97家有囍事 ALL’S WELL, ENDS WELL 1997 1997年

感想

監督は張堅庭。

ハッピー・ブラザーの続編。

レスリー・・・ただ登場時の腰が低くて甲高い声。レイモンド・ウォンに揉み手をしそうな感じだし。なんだよ。おい、ミスター・エレガンスはどこにいったんだ。まるでサングラスをかけた明石家さんまである。いいのか、レスリー。
97年の新正月ようなので、撮影は96年。コンサートのとき同様に短髪で、そっちのほうがいいと思います。

「ハッピー・ファミリー」の続編的位置付けだったので前作の残滓が残っている。次男が好きなハチャメチャさんはバイクで現れて前作のテレサ・モウみたいだ。ただ、どの役もいまいち起爆力にかける。

一人を除いては。
バカになった娘を演じたクリスティ・チョン。
ヨダレを垂らした様子とかすごいのだ。さすが香港の女優魂を見せつけられた。

チャウ・シンチーはブルース・リーの真似をしていたが、ここから「少林サッカー」が生まれていくのだなあと感じた。
大根とか牛を引くとか、小ネタは面白いんだけどね、全体的には落ちる。

次男をレスリーにするときっとレスリーが引っ掻き回しただろうけどなあ。
前作の一家のその後でも良かっただろうと思うのに。ほら、心がまた入れ替わった次男夫婦がー、とか。

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