タクシー運転手のファイ(ルイス・クー)、エンジニアのリー(サイモン・ヤム)、古物商のモク(スン・ホンレイ)の3人の男たちは、嵐の晩、酒場で風変わりな謎の男から1枚の金貨と名刺を受け取った。3人は名刺にあったURLから、立法局の地下に唐代の財宝が眠っていることを知って掘り起こしたが、リーの妻(ケリー・リン)と肉体関係にある悪徳刑事やファイの借金取り立てのやくざたちをも巻き込み、財宝の奪い合いになっていく…。
鐡三角 TRIANGLE 2007年
感想
監督はツイ・ハーク(徐克) リンゴ・ラム(林嶺東) ジョニー・トー(杜琪峰)。
おそらく切り分けは上の順だろう。上からツイ・ハーク、リンゴ・ラム、ジョニー・トー。交通警官が出てきたところからジョニー・トーかもしれない。前半のツイ・ハークは箱を見つけるところまでだったようで、箱の中身を決めたのはツイ・ハークかと思ったらリンゴ・ラムだったようだ。ただ、謎のお宝探しはツイ・ハークらしいし、唐代の金の衣をめぐる物語になるのもツイ・ハークっぽい。
リンゴ・ラムのパートでサイモン・ヤムが踊りかけ、ケリー・リンが踊るシーンがあるのだが、どうもリンゴ・ラムはサイモン・ヤムに躍らせるのが好きなようだ。何はともあれ、ここは形勢がころころと逆転していく緊迫感を楽しむパートだ。
ジョニー・トーのミューズ、ラム・シューが出てきてから物語は急にコメディ色を強め始める。野外レストランはどたばたコメディだし、銃撃戦もコミカルだ。お耽美ジョニー・トーとは相性があまり良くないのだが、コミカルな銃撃戦は大好きだ。今回はお宝が絡むし、得ることができない上に、お耽美なしなので、なんとなく「ルパン三世」ちっくだ。
それにしても、俳優は本当に大変だったと思う。俳優に対する信頼感なしには成立しない映画だ。
サークル
ぐったりとしたケリー・リンを抱えてくるまでぐるぐると回るシーンがある。
市中ではあまりみかけないが、郊外ならたくさんありそう。