義を重んじる金風細雨楼と、利益重視の六分半堂が勢力を二分する江湖。
白須園で武芸を学んだ王小石は、金風細雨楼の若楼主・蘇夢枕に会うため、初めて江湖に出る。
師匠から、誰かのために抜いたとき、相手と一生離れられなくなるという相思刀挽留剣を授けられる小石。
旅先で侠客の白愁飛と、洛陽王の娘・温柔と親しくなるが、危険に巻き込まれた温柔を救うために剣を抜いてしまう。
3人は夢を抱いて都入りするが、蘇夢枕から実力を見込まれた小石と愁飛は、六分半堂から狙われる身に。
一方で、刑部と六分半堂が行う闇の商売に気づいた蘇夢枕。
江湖に渦巻く陰謀がいま暴かれようとしていた…。
2022年 说英雄谁是英雄
感想
蓮花楼の曾舜晞、多分武侠が好きなんですね。本作は見てなかったな。
うーん、なんというか、カットカットが持って回っているというか。妙な間が悪い意味で黒澤明の影響を受けすぎてるというか。回想を繰り返して（冒頭からして、10年後）物語を進めていくスタイルが好きじゃないというか。パルプ・フィクションのように、時系列をぐっちゃぐちゃにするのも問題ないんだけど、いちいち回想で「実は」と進めるのが嫌なのよね。あと、スローモーションの多用も。
至る所に、金庸の雰囲気があるけれど、あの冒頭ではハッピーエンドではなくバッドエンドなんだろうなあ。古龍はバッドエンドなんでしたっけ？
諸葛神候と言われるとわかんなかったけど、「四大名捕の」というセリフから、ああ諸葛正我と四大名捕。原作者が同じなのね。でもあのドラマは明だったと思うけれど、今回は宋です。
そして出生の秘密になっていくんだなってストーリー展開も飽きてたんだけど…話が進むにつれ…これ大白菜の小石頭への一方的な大きな矢印…小石は…石なので…人の感情に…鈍いから…
白愁飛は一念関山とおんなじような？と思いきや。劉宇寧は演技がうまいのか！後半からどんどんよくなってきます。もともとは善人なんかじゃない。愛する人に報われなくても構わない。ただ一緒にいたいから愛する人と一緒に善人になろうとする。しかし愛する人が無惨に殺されたと知り、絶望から…ですよね。蘇夢枕に「王小石を優先して」みたいに言ってたけど、あれは俺の愛する人に一目惚れしやがって、憧れられやがって、という嫉妬よねえ。しかもその愛する人が生きてて、その人が一番嫌がることをしていたのに気づくってもう、最悪www好きwww好きすぎるんだがwww。
雷純はこれはBLではないという隠れ蓑でしかないじゃないですか…
みんなの「希望」こと王小石の総受けじゃん。蘇夢枕もほとんど一目惚れだし。狄飛驚もですよね。「友がいないなら狄飛驚に会いに行け。狄飛驚が友になってくれる」と言われながらも最後には「ただし狄飛驚は誰にも心を開かない」と言われる狄飛驚も王小石には「お嬢さまに何があったのか」と聞くし、VS方応看のときも「私が時間を稼いでやろう」と言うほどには心を開いてるじゃん…狄飛驚は色んな意味でバッドハッピーエンドだけど、なんか理解のある彼くんすぎない？
陳楚河、いやあ、良いわぁ。恋愛脳な悪役太子よりも病人の蘇夢枕の方が似合いますね。でも一見若く見えるけれど、若者と並ぶとやっぱりおじさん…いやいや、蘇夢枕は病人なので、年齢よりも老けて見えるにちがいない。そうだ。そういうことにしよう。
朱小腰の女優さんに見覚えがあると思ったら、ロリババアこと天山童姥じゃん。演じる曾一萱は体が柔らかい人なんでしょうね。如懿伝・風起洛陽にいたのかー。
