部屋(うち)においでよ〜Come to My place〜

2.0
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ピアニストを夢見る文とカメラマン志望のミキオ。夢と恋の間で複雑に揺れ動くふたりの恋愛模様を描いたラブストーリー。

原題:來我家吧 2002年

感想

ニウ・チェンザーの絵は「花様少年少女」も「モンガに散る」もかなり絵の色がきついイメージがある。コダックフィルムを思わせるような、黄色は強い。だが、「花様少年少女」とは違い、今回は冬のロケだからか、色味がナチュラルだ。

でも、つまらない。

台湾ドラマの技術的なクオリティは低い。2019年ならまだしも、2002年だもの。

演技が下手なのも仕方がない。

が、熱気がない。

台湾ドラマの魅力は、技術のの低さも、演技の下手さもカバーしてしまう熱気なのに。その熱気、エネルギーで惹き付けられるのに。監督が「花様少年少女」のニウ・チェンザーなので期待していたのだが、これは駄目だ。撮影時期が冬だからなのだろうか?同じく冬の撮影だった「敗犬女王」にはちゃんと熱気が、命があったのに。撮影の技術力がいくら低かろうが(「流星花園」)、物語が微妙に陳腐だろうが(「花様少年少女」)、演技に問題があろうが(「花様少年少女」)、物語に命を吹き込む俳優たち。

「花様少年少女」は演技が微妙なウーズンとジロー・ワンをエラが引っ張った。エラのいない二人の出演作はどれもエネルギーが足りない。「流星花園」は素人だったF4をバービィ・スーが引きずり回した。

少々難点がないわけではない「戦神」ではヴィックとバービィの歯車が上手く噛み合っていて最高。

サスペンスにしては穴が少なくない「ブラック&ホワイト」はヴィックを始め、メインキャストの4人が全員芸達者で上手く観客を引き込んだ。

本作にはそのどれもがない。きちんと演技をしていたのは中原役のヴィックだけ。残念ながら物語に命を吹き込むほどの大きな役ではない。物語も年上女と年下男の物語で、二人のそれぞれの成長につれ、すれ違いが大きくなって、別れ、そして元に戻る。陳腐なのだ。空回りもしない。ただただ陳腐だった。

まず、ミキオにも一也にも惹かれなかったのが大きい。二番手君派の私なので、ミキオに惹かれなくても一也に惹かれれば良かったのだが、演じるジェリー・イェンが居心地悪そうにしているのでどうしようもない。

主演の二人の演技はお世辞にも上手いとは言えない。二人とも大根。そのせいか、ヴァネスの笑顔がとても眩しい。

ヴァレン・スーでほめられるのは、実際に弾いているように見えるシーンがいくつかあったことだ。音の多くは吹き替えているのではないかと思うのだが、演じているときにはちゃんと曲を弾いていると思う。YAMAHA式ではピアノはあんなに手首を上下させてはいけないのだが、メソッドはたくさんある。(個人的には女の子にはYAMAHA式は良いと思う)「流星花園」「流星花園2」の類のバイオリンやシノのチェロとは大違い。だが、文という人が魅力的に映らないのでどうも入れない。

文のショートカットがのびすぎたような髪型に見覚えがある。ああ、高校から大学にかけての髪型ではないか。やっぱりまずいだろう。過去の私。「流星花園」に引き続き、微妙なファッションの台湾ドラマで見覚えがあるとは。ただ、プリン頭にはしなかった。それだけは誓って言える。三話目で口元が黒っぽいのが気になると、ずっと気になってしまう。ミュージシャンとしてある程度成功しても持っている鞄がラシット、というのもなんだが変だ。最終話のノースリーブにもけもけなセーターはきたことはない。

ミキオ役の范植偉だが、自信満々で野心を隠そうともしない。それは演出なのだろうか。地なのだろうか。確かに才能のあるミキオなのだが、スランプに陥るシーンでも野心的に見えてならなかった。台詞なんか棒読みのくせに。どうも鼻持ちならなくて好きではない。ヴィックの演じた中原と並ぶとまるで駄目。写真の才能も中原の方が上なんじゃないかと思わせてしまっては駄目だろう。

振られる一也役はジェリー・イェン。「流星花園」と「流星花園2」の間だなあ、と思う若さだ。けれど、ちょっと居心地悪そうにしている。道明寺のエネルギーもない。

見所はやはりヴィック・チョウだろう。「流星花園」「流星花園2」と見ると、花沢類がまるで違う。ふわふわしした花沢類と、2でのどMなまでにひたむきな花沢類。演技力が非常に上がっているのだが、その間にあったのが「山田太郎ものがたり」と本作。

類が愁いを帯びた目つき(本人はぼーとしているだけ、らしいが)から、中原の強烈な目力。やはり、この人は目の演技がうまい人だと思わされる。中原は非常に野心的で自信満々な人物だ。自信過剰といっていい。その人がミキオに負けて鼻っ柱を折られたり、好きな美由紀の気持ちがミキオに行ったことを知ったときの、きっとした目が良い。そして、9話でミキオに「君に期待しているよ」というすっきりとした顔は、花沢類というよりは、「Silence」のウェイイー。それでも、次のシーンからは自信満々。

新人賞をとれなくて悔しそうなのはちょっと在天入ってるね。またこういうちょっと性格の悪い男の役をしてくれないかなあ。こうして「ブラック&ホワイト」から古いものを見ていると、ヴィック・チョウという人が一つずつ吸収して次の役に成長させていったんだなあ、と思わされる。

文を見つけ出すプロデューサー役のケン・チュウは特筆すべきことはない。

物語のきっかけとなるバーのマスター役はヴァネス・ウー。「マスター」としか名前が出てこない気の毒な人だが、F4では一番出演時間が長かったのではないかと思う。「流星花園2」がヴァネス史上一番綺麗だと思ったのだが、撮影時期の近い本作も美しい。主演の二人とよくいるのだが、大根ばかりだからか、ヴァネスの笑顔がきらきらと眩しい。室内ばかりのくせに。

文の友達役で第一話で「私結婚するの」というのはシェリル・ヤンではないか。こうしてみると、やはり若さが違う。ぷりんとしていて、可愛い。だが、歯ががたがた。

必ず現れる監督本人だが、おそらく第二話のゴミ収集人。さらに三話から出て来る営業本部長(販売部長?)。五話目で中原にヒントを与える競馬ファン?七話目で一也にからむヤクザの兄貴で一也をかばってくれた人。9話目で新人写真コンテストのテレビレポーター。10話では文の引っ越しトラックの運転手。ほんっと、この人何してるんだ。

新人アイドルのアンナ役が不細工で。よく見たらジョリン・ツァイでびっくりした。当時、ジョリン自身がデビューして二・三年、というところなのではないだろうか。ぼってりとしていて野暮ったい。目は大きいが、鼻も今とは違うのではないだろうか。口も歪んでいて、唇が厚くてやぼったく、スタイリッシュとも可愛いとも言えない感じ。いやあ、ダイエットとメイク技術だろうか。それとも工事?

ロケ地が中山北路

バーから出て歩く通りが中山北路近辺。いわゆる、中山駅周辺で撮影している様で。

文がピアノを弾くホテルだが、中山北路の晶華酒店。あそこでお茶をしたぞ。

地下鉄の駅も中山駅が映っていた。そういえば、台湾ドラマのロケ地は101の近辺が多く、中山はあまりない印象があるので新鮮だった。そういえば、2002年なので、101はまだできていない。

ミキオと一也がすれ違うのがタワーレコードで、当時は台湾にもあったのだなあと。

そうだ。香港とは違い、台湾の箸は日本式に先が細い。

文の部屋のポスターが「花様年華」。話題に上る映画が「少林サッカー」。

時代だねえ。

部屋(うち)においでよ DVD-BOX

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ヴァレン・スー, ファン・ジーウェイ, ジェリー・イェン, ヴァネス・ウー, ケン・チュウ, ヴィック・チョウ
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コメント

  1. […] ヴィック以外に見所のなかった「部屋においでよ」と比べると、本作は脇がしっかりしている。キャラがしっかり立っていて、非常に良い。原作の力も大きいと思った。 […]

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