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嘆きの美女

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家に引きこもり、外見だけでなく性格も「ブス」、ネットに悪口ばかり書き連ねる性悪女。そんなアラサー女があるとき、美人ばかりがブログを公開している美女専用サイトを発見。その名も《嘆きの美女》。ひょんなことから、その美女たちと同居するハメに…。外見、趣味、食べ物、男性からの視線…。どれをとってもあまりに違う彼女たちが、いつのまにか繋がっていく…。

2013年

感想

原作は、柚木麻子。

もともとの小説は何歳の設定だったのだろう。物語としては、やいことゆりえは二十代だろう。こちらは三十代に入った黒沢かずこに矢田亜希子なので、「彼氏いない歴30年」「30歳なのにまだバージン」という台詞になっている。

小説にせよ、映像にせよ、女の29歳と30歳の壁は非常に大きい。まるで違う生物のように扱われる。実際には、19歳と20歳の差と比べれば、29歳と30歳の差は大したことがなかった。そう言いながら、30歳の誕生日前後に私も親友も精神的に非常に不安定になっていたのだが。

大したことはない、と言いながら結婚するかしないか、これは大きい。「敗犬女王」ではない。ただ、勝ち負けではなく、出産可能年齢の限界に近づきつつあるからだ。それに見て見ぬ振りをして生きるのだ。

私にはやいこもゆりえも同じように見えた。普通の物語で20代後半の設定ならば、ゆりえがえいじに必死にしがみつかないのもわかる。30代ではあの余裕は少しなくなる。けれど、現実には相手が年上でも一緒に生活するには頼りない場合にはしがみつくわけにもいかない。「仕方がないかな」という感じだ。自分の年齢、生物学的な問題に対しては見て見ぬ振りをして、懸命に自分探しをするのだ。

黒沢かずこ

森三中の中では一番目立たないのが黒沢。結婚もしていない。
人の良さそうな大島、頭の回転が速くて気が利きそうな村上、それに対して黒沢はすこしひねた印象がある。

この物語は引きこもりだったやいこが外に出て、美女の館で「リハビリ」をして、羽ばたいていく物語だ。
羽ばたきはするのだが、やいこにはひねくれたところが少し残っている。

演技は正直なところ、下手だ。けれど、やいこは黒沢当て書きをしたのではないかというほどはまっていた。

矢田亜希子

久々に見ると老けたと思う。私がまともにこの人の出演作品を見るのは、「やまとなでしこ」以来だと思う。一番売れていた頃は見ていないもの。結婚、出産を経て、押尾学事件に巻き込まれるようにして離婚。復帰しようにも、前のポジションには戻れない。30代だもの。しかも、演技派のイメージもなかった。顔要員だったので、もはやそのポジションはない。その上、押尾学のダーティなイメージがついて回る。女優としては致命的だ。

ゆりえがビールのCMをとろうと」「うまーい」と棒読みで練習しているシーンは笑ってしまった。実際に酒のCMに出てくる人たちは演技が下手な人が多い。そういう場合はワンシーズンで交代だが。(あまり見ていないので記憶にないのだが、矢田亜希子はセリフが棒読み、とでも言われていたのだろうか。)

ゆりえもお嬢さまモデルからバラエティ班に移行しようとしていたが、矢田亜希子自身も(バラエティはツッコミがあるから無理としても)女優としてコメディエンヌ方向でも何でもやりますよ、というように見えてきた。

気になったこと

最終話、館に全員が集まったシーンで、声がわんわん響いた上に、画面も素人臭かったと思うのだが。NHKというよりは、台湾クオリティで笑った。

本作は、なぜかなかなか配信されない。見るならDVDのレンタルが良いかなと。

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