イギリスの人気テレビ番組でコメディアン、サシャ・バロン・コーエンが生み出したお下劣キャラクター“アリ・G”が、政治の世界を舞台に大暴れするおバカ・コメディ。
感想
監督はマーク・マイロッド。
イギリスの笑いというよりは、アメリカの笑いに近いような気がする。もろに性的なのだ。この映画が好きかどうかはわかれるだろうなあ、と思う。「オースティン・パワーズ」的な笑いだが、あんなにポップでキッチュな映画ではない。
オープニング当初は「ウェストサイド・ストーリー」、「アメリカン・グラフィティ」のパロディがいくつかあったが、それからはパロディはわからない。
マーティン・フリーマン
悪ガキ仲間のリッキーを見ていると、「最近どうもこの手の顔に弱いよなあ。マーちんより若くてぷりっとしていていいじゃない?」と思ったのだが、本人ではないか。なんんという働き者だ。いつもの眉根を寄せた困り顔ではなくて、頭空っぽな悪ガキだ。見事見事。イギリス映画と中華映画は俳優が脱ぐことが多いのだが、本作の脱ぎ担当はこの人。最後の方にあって、セクシーというか、リアルというか、だった。もちろん笑うべきシーン。「シャーロック」とはかなり違うねえ。
サーシャ・バロン・コーエン
ボラットが出ていたのに笑った。
ボラットの露悪的な笑いと異なり、今回は完全に馬鹿でアホなアリG。上手いのだが、なんと言えば良いのだろう。わざとらしいというか、おちょくりすぎでお腹いっぱいになってしまう。