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回家

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太平洋戦争下、日本の植民地であった台湾で日本軍の従軍医を勤めた 台英と彼を守るために進んで中国での戦いに参加した兄・台昌。日本軍の敗北により台英は故郷を目指し歩き出すのだが…。

2013年

感想

1945年が舞台って、もはや古装劇だよね。

台湾のDVD屋(五大)で買って持ち帰った。リージョンフリーだったものでそのまま見ることができた。なんと、日本語字幕まであった。そして当時はAmazonのマケプレで、ヲタクたちが自分の手持ちを売買していたので、ほぼ買った値段と実費くらいで売れたっけ。今はみんなメルカリ・ラクマに移動してる模様ですが。

本作では日本人が日本人を演じることもあったけれど、主に中国語話者が日本人を演じていると思う。さらに、舞台は日本統治下の台湾で、主人公の蘇台英や溝口雪子のような比較的アッパーな部類に属するキャラクターは、日本語を話してそこはそこそこ滑らかだった。ところが日本語は語尾で男言葉と女言葉になるのに字幕ではそれがちゃんぽんになってるから、あまり使いたい単語ではないが、見せずに想像していただくにはこの単語が最も的確であるということで「オネエ言葉」の字幕だったということです。

仔仔だから、見る人は存在するけれども、テーマがテーマなもので、日本には版権を売れまい。しかし、日本人が買いに来るから日本語字幕も、という配慮だったかな。

セデック・バレは日本語話者もしくは、セデック語話者、そして中国語がわかる人でないと、言葉を失うということはどういうことなのかが伝わらない話(それでも理解しない日本人もいたよね)だったけれど、本作は違う。

使われる言語は、台湾パートでは日本語と閩南語。中国パートでは中国語(と日本語)。

途中まで、これは国民党政権による白色テロを扱った非情城市になるのかと思ったら、そういうわけではなかった。非情城市は第二次大戦後の台湾を切り取ったけれど、本作はドラマで尺が長い。

日本軍の台湾人軍医が大陸で「台湾?どこだ?」と言われながら、なんとか台湾に戻ろうとする話ではあるけれど、その背景には日本の統治から国民党による統治に変わっていく台湾があり。中国側も、国民党と共産党が争い始め、ということで、どこをどう切り取っても悲惨そのもの。

例えば台湾を統治していた日本の横暴、入って来た国民党の横暴。中国の共産党軍と国民党軍、国民党軍にも誠実な軍人がいたのに、その人の悲劇。

日本軍の台湾人軍人になった蘇台昌、軍医として徴収された次男の蘇台英、三男で台湾帝国大学の学生だった蘇台傑の三人の、年齢と置かれた状況による、対応の違いとか。今更中国に返還されても、中国語がわかんない台湾人達とか。

日本統治下で日本人の養女になっていた溝口雪子の悲劇とか。

国民党軍の軍人の娘が、共産党にかぶれていたとか。

と言いつつも、なんと申しましょうか。本作、基本はメロドラマでして。婚約者の弟を愛していた女が、愛してくれない人のために犠牲になり死ぬ、とか。お嬢さまがよそからやってきた男に惚れ込んでしまい、妊娠して大変な目にあった挙句、死ぬ、とか。死ぬのかよ、みんな。

本作、二つタイトルがついてまして、台湾では「回家」。中国では編集を変えたらしく「彼岸1945」。

台湾ドラマは結構政府の助成金が入ってるのに、中国ドラマだと指摘されて、「これは台湾人の物語なんですよー」とそこそこ騒ぎになったということもありましたね。

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