頑固なおばあちゃんモンジュン(グァ・アーレイ)は、プロのバンドを目指す孫チェンチン(ルハン)と大学教授の息子にはとことん甘いが、ほかの家族から疎まれるほど口うるさい。そのストレスで息子の嫁が入院してしまうと、家族会議で老人ホームへ入れられる話が持ち上がる…。ショックを受けひとり街で佇むモンジュンは、偶然目にした写真館に惹きつけられる。「一番綺麗だった頃を思い出して」と写真を撮られると、そこにはなんと20歳の麗しき姿をした自分がいた。最初は戸惑いを隠せないモンジュンだったが、もう一度青春を取り戻すことを決意。名前をテレサ(ヤン・ズーシャン)と変え、かつて叶えられなかった夢を実現するため新たな生活を始めることにする。ある日、なじみの老人カフェでカラオケを熱唱することに。その歌声は偶然居合わせた音楽プロデューサーのズーミン(チェン・ボーリン)や孫のチェンチンたちの心を魅了してしまう。
そして、チェンチンの“前進(チェンチン)バンド”に誘われたテレサはボーカルとして参加、ズーミンのプロデュースでデビューを目指すことになる。歌手になる夢に近づくテレサは、だんだんとズーミンに惹かれていく。しかしチェンチンもまた、テレサのことをおばあちゃんだと知らずに特別な感情を抱き始める。微妙な三角関係の中、ついにデビューが決まった“前進バンド”。しかし、テレサの満ち足りた日々は長くは続かなかった——。
2015年 原題:重返20歳
感想
監督はレスト・チェン。
若返ったモンジュンが「テレサ(リージュン)」と名乗るが、この名前は「鄧麗君」つまり、テレサ・テンから。
ストーリーは練りが足りない。プロデューサーとはどうなってるんだ。プロデューサーとの関係が楽しいのではないのだろうか。楽しいからこその最後のリージュン(テレサ)の選択が効いてくると思う。
レスト・チェンは「花蓮の夏」で出し切ってしまったとしかおもえない。
孫をルハンという元EXOの男の子が演じているのだが、この子には個性がない。Manufacturedな感じ。比較の対象が個性的すぎるF4とか飛輪海とかだから仕方がないのかもしれない。
チェン・ボーリンは完全に花瓶。
すごいのは主演のヤン・ズーシャンだ。DVDパッケージは修正しすぎだ。ああいう感じの美人さんではない。顎が軽くしゃくれているところとか、老けたら安倍昭恵のような感じになると思う。何がすごいって、ムンジュンが若返ったのに若返ったと気づいていない様子だ。足が上がらず、細い足を閉じて歩くことができないところも、猫背も。完全に老婆の動き。
若手女優が足りていないように見える中華圏だが、これは良い女優が見つかった。スン・リー、ヤン・ミーのようなド派手な正統派美人ではないし、リウ・シーシーのような清純派美人でもない。むしろ軽いファニー・フェイスなところなんかはジョウ・シュンのようだ。これからの成長が楽しみだ。
なお、嫁役は「宮廷の諍い女」の端妃。病身というのを引きずってる。