偶然の事故に見せ掛け標的を殺害する闇の仕事人たち。4人の仕事人はある晩、偶然を装い完璧な殺しを遂行したはずだったが…。
2009年 原題:意外 Accident
感想
プロデュースがジョニー・トー、というだけでスローでのんべんだらりとしているのだろうと思ったのだが、それは偏見というもので、物語は淡々と進んでゆく。男の暑苦しい友情もない。もう少し締めてくれても良かったと思わないでもないが。尺はちょうど良かったけれど。
ルイス・クーはほぼ無表情だ。苦悩も何も表現しようとしないのが極めて良かった。疑心暗鬼になっていく様を「インファナル・アフェア3」のアンディ・ラウのように「熱演」することだってできただろうに。妄想と現実の区別を全く付けないのだが、どこかの時点で現実と妄想の区別がつかなくなったブレインをうまく表現していた。
ラム・シューのようなジョニー・トー印の人以外にも、おやじを演じたフォン・ツイファンは「インファナル・アンフェア」の署長(だったかな。「パパ」)役だった。今回はふざけていない。もちろん。
ぼーっと見てしまったせいで、何かを見逃しているのではないかと思ってならない。劇場で見たかった。結構、おすすめだ。
香港のきったなーい町並み。半島側と島側と。二度目の殺人は島側。ブレインが住んでいるのは半島側だろう。行けないので映像でこうしてみられるととても良い。