ラストはどっちに持っていくのかなーと思ったんだけど、おまけのような物を作らなくて大正解。予定調和を外してきたので大満足。
お話は。
泰和は神の左手という神器によって魔神を封じたのだが、その結果、泰和は昏睡し、神の左手は人間界に落ちた。
神の左手を作った匠神の无双神女姬谭音は、三百年間氷の世界に閉じ込められていたのだが、霊狐の助けを借りてそれを抜け出した。神託を受け、それを取り戻そうと地上に降りると、源仲という少年が左手を使っているのを見た。源仲は神の左手の力を使いこなせていない。源仲の攻撃の衝撃で姬谭音は60年間海の中に沈んでいたが、韓女によって呼び起こされる。今度は姬谭音は人間になりすまして源仲に近づく。神の左手を取り戻そうとしたが、すでに神の左手は源仲と一体化していて、これを取ると源仲は死ぬだろう。狐族の大寂司の源仲は悪事を尽くしているわけではない。むしろ虐待されていた。それに気づいた姬谭音は源仲を保護することにした…
という話なんですが、早い段階で霊狐と源仲に関係があるのがわかるし、まあ、押しかけ姉さん女房(女神)と年下狐(仙人)がくっつくんでしょうというのがわかるんですが。
源仲からみると、ほんっとに怖いの。姬谭音が。姬谭音は自分が无双神女であることを教えてはいけないので、自分が何者であるかの開示をしない。しょっちゅう死ぬのに生き返るし。好意を隠そうともしないから余計に怖いの。
特に生き返るのが本当に怖いと思うのよ。无双神女なので肉体の衝撃が死に直結するわけではないけれど、上界に飛ばされちゃうわけで。上界にいるときは肉体の方は呼吸をしてないという設定なので、人間界にいると「…呼吸をしてない…死んでる…」になるわけよ。おかしくておかしくて。
調べると千年前の谢游の愛弟子には有名人が二人いる。一人は乌山哑女、もう一人は匠神无双神女。
どうも姬谭音本人は乌山哑女と呼ばれていたときの記憶が定かではない。乌山哑女=无双神女でいいんですかね?
それにしても「姬谭音は…乌山哑女では?今は乌山哑女娘娘として信仰を集める…あ、この人人間じゃない…」と気づいたら、好意を向けられてるのがより脅威を増すし、被虐待児の源仲は逃げたくなるよね…gkgkbrbrしちゃうよね。
ここに至るまでもおかしすぎるんですよ。なぜか千歳を生きる谢游のことを師父と呼び。「お師匠さまは執念だけで生きておられましたが、私が四つの封印を解いたことに満足されて逝仙されたのです…」って、つまりお前も千歳くらいだろ?という話ですよ。いや、本当にそうなんですが。
花間令の「お前が犯人だな」と互いに腹を探り合うときの怖い顔と変わって、劉学義さんが怪しみながらもちょっと怯え気味なのも良い。そうよね、あの子(上官芷)は怖くなかったよね…年齢を重ねてる分だけ、姬谭音は怖いよね…
その後も白状しないからプンプン丸の源仲も良い。やきもちを焼いてるところは、花間令の方が良かったのが惜しいところで。
「勝手に心の中に入ってきて、なんで心の中に入って来れるわけ?隠してるけど全部見たじゃないの。なのに、なんで開示してくれないの?」というのは確かにそうなのよ。気持ち悪い。でも命懸けで助けてくれる///と絆されるのがチョロいのよ。このチョロショタ仔狐…
で、世界を崩壊させてやる…みたいな、メンヘラムーブをかましたり、やっぱりメンヘラチョロショタ仔狐www
一話目くらいの、「嘘を言ってます。本当のことは話しませーん」という学義さんのエクボを浮かべた顔が、髪のある無心みたいでおかしかったんだけど、どうも唐嫣も少年歌行は見てたらしい話をしてた。(学義さんとは(多分中戯で)同じ先生に習った師姐師弟らしい。)
というか、唐嫣、若い頃は表情があまり変わらなくて○○のしすぎか?と思ってたんだけど、今回すごくいい。はじめはさすがに老けたな…と思ったけど、すごくいい。唐嫣がコミカルな役がこんなに上手いとは思わなかった。いや、コミカルな役は「金玉良縁」でやってたのか。あれはなんかなあ、何度も組んでる割にあんまりウォレスとは相性が良くないの!?と思ったやつだったんだよね。今回は、姉さん女房(しかも千歳)とせいぜい70歳の小狐のおねショタだけど、年齢差がうまく活きてるし。年下と言っても、相手は学義さんなので、どっちも迫力負けしないし。
一番笑ったのは、源仲の心の中。めちゃくちゃで事実とは違うのだ、ということだけど「魔道に堕ちた姬谭音」だけど守ってくれる///のね。それが、姬谭音は黒い衣装と悪女メイクと悪女な表情。それだけでも迫力があって面白いけど、なぜか武器が長ネギwww長ネギを武器に戦うことになるとは唐嫣も思ってなかっただろうけど、もう、ノリノリで。好き。惚れるよ。まさか唐嫣の演技で大好きになるとは思わなかった。
この人こんなに面白いことやってくれる人だったの!?母親になってからなのか、40になってからなのか、何か吹っ切れてる感じがすごく良い。お見事で。
脇役は本当に見た顔ばっかり。
あ、千燐だけ見てないのか。
王弘毅が源仲とずっと一緒に育った棠华。「長相思2」で王弘毅が演じた赤水豊隆の鼻面を引き摺り回した蓐収を演じていた丁嘉文が九光として棠华に従ってて笑った。
狐族のおじさんたちはいつものおじさんたちで。事務所?製作所?
知黛を演じる郭暁婷も本当によくみる顔だし。そういや「じゃがいも」で唐嫣と一緒だったね。
谢游を演じるのは、ゲストだろうね、陳楚河。春花焰で学義さんに負けてたけど、どうも唐嫣とも共演してたようで。谢游が学校を開いていた山は現在では昇神になれそうでなれない眉山君が修行している…という設定だけど、眉山君を演じるのは、白澍。この人たちは狐族のおじさんたちに連なっていくんでしょうかね。
韓女を演じる張儷だけはっきりと見覚えがないんだけど、「風起洛陽」「上古」にいたらしいので、見てないわけではないっぽい。上古にいたなら学義さんと共演歴があるわけだ。
ゲスト出演の鄭業成が、まーたおんなじ演技を、と思ったんだけどそうか。この話は「三千鴉」の前日譚なんだって。それなら、納得。というよりも、何年も経つのに同じ、見た目が歳を取らないキャラを演じられるのは褒めないといけないところだ。そして、あまりに気の毒じゃない?と思った、眉山君も三千鴉に出てくるのか。