1:99 電影行動

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新型肺炎SARSで大打撃を受けた香港を元気付けるため、香港映画界を代表するスタッフ総出演で製作されたショート・ムービー11篇で構成されるオムニバス・ムービー。

2003年

感想

2003年春。香港はSARSに見舞われた。
香港を元気づけようと香港の映画人たちはミニオムニバス映画を撮影した。

2003年の「香港」そのものが、この作品の主人公とも言える。

本編は、15分のミニ映画で、中は合計11本。

実は、ビハインドショットの方が長いという奇妙な映画だ。このビハインドショットを一種のドキュメンタリーとして見ることもできる。監督は、ツイ・ハークにジョニー・トー。アンドリュー・ラウだの錚々たるメンバーだ。

キャストもスターのオンパレード。

本編では、無人の香港を歩くトニー・レオンが印象的だ。人があふれているはずの香港が誰もいない。みな建物の中にいる。いや、それは墓場なのかもしれない。

ツイ・ハークの作品はSharks(サメ)から HK (香港)を抜くとSarsになることからヒントを得た「ポパイ」風のアニメだ。このユーモアのセンス。パクリも健在でアーロン・クォックはマトリックスをしているし。面白い。

ラストの「インファナル・アフェア」組はCMそのものだが、どうも「インファナル・アフェア」の2か3の撮影中だったようだ。SARSのことはすっかり忘れていた。

思い出すのが2011年3月の日本のテレビだ。ACのCMと地震の報道ばかりだった。揺れもしない西日本にいる私は心を痛めてはいたが、正直なところ退屈していた。普段から基本テレビはニュースを中心に見なるだけなのだが(ドラマはDVDで一気見したい)、ニュースは震災報道ばかり。そして、民放も合間のCMはACでモラル向上だったり啓発だったり。退屈だった。

特典映像のビハインドショットは、悲痛な表情のエリック・ツァンのスピーチで始まる。「SARSに見舞われ、映画界はレスリー・チャンを失った。私は司会を断りたかった。でもせざるを得ない。私たちはよその災害にも手を差し伸べた。今は我々自身を救おう」

国民的な悲劇にこそ、映像が力を発揮するのだ。

被災者のみなさんのことはわたしにはわからない。けれど、ユーモアは必要なはずだ。生きるために。SARSと震災は別のものだ。レベルも全く違った。それでも、思う。ACで流すなら本作のようなものを流してくれればどれだけ気が楽になっただろうか。ジャニーズの男の子たちがにこっと笑って「負けない」とか言うだけで救われた気分の人もいただろうに。

こういう、香港を私は愛してやまない。

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オムニバス・ムービー, アンディー・ラウアー, トニー・レオン, アーロン・クォック
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