露店がひしめき合う香港。市民の生活を陰ながら支える普通の街の清掃局。しかし、それは仮の姿で、そこは街に現れるキョンシーに絡んだ事件を密かに処理し、退治する政府管理下の秘密組織・キョンシー退治局だった。学生のチョンティンはひょんなことから祖父が働く清掃局でアルバイトすることになるが、すぐにその実態を知らされメンバーとして修行することになるのだった…。
原題:救殭清道夫 2017年
感想
監督は、ヤン・パク・ウィンとチウ・シン・ハン。
殭死=キョンシーものです。
主演は、ベイビー・ジョン・チョイ。上のあらすじは、アマゾンからのコピペだが、多分違うよね。爺ちゃんも両親もそこで働いていたんだが、みな故人。
見ればわかるけれど、キョンシーものを何作も見ていればお馴染みの顔がいくつもいくつもある。リチャード・ンのしゃくれた顎とかさ。チン・シュウホウも、リチャード・ンも、ラム・チェンインのキョンシーものに出てたよねえ。という懐かしさ。つまり、ターゲットはそういう、30歳は確実にすぎてて、40も過ぎそうな連中だろうか。
なので、「霊幻道士」の冠をつけるのは間違っていない。
ところが、ラム・チェンインの、というよりもサモハン・キンポーのテンポの良さを連想してはいけない。あのテンポの良さにするなら、1.25倍以上で再生しないと。
香港の下町は、歩けば結構ゴミが落ちているところだ。彼ら、自分のゴミを拾わないんだもん。港女が言うもの。「子どもの頃、親に自分が落としたゴミを拾うなと言われた」って言うんだから。まあ、子供がしゃがむと蹴つまづいたりしますしね。
清掃局(食物環境衛生署)は、半屋台のようなお店の管理してるんだろう。
新しいところがあるとすれば、胎児の頃に母親がキョンシーに噛まれたら、生まれた子にキョンシーの免疫がつくというところか。
こういうひねりはいいよね。
いつもの桃の木の剣みたいな武器はあったけど、コメと〇〇の尿はない。チョンティン(春天)の尿は使えると思うんだけどな。
かわいい女の子のキョンシーに愛されて救われて、というのはあれですね。チャイニーズ・ゴースト・ストーリー。結構ジェンダーその他に保守的なんですよね、香港もの。
さすがの2020年だけあって、セクハラまがいのシーンは少ないのだが、中国ものを見慣れてると、そういう、「男にのみ都合のいい妄想」的なところが気にかかってくる今日この頃。