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清明上河图密码

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私は美少年・美男子を見たいのである。なのであまり期待してなかったんだけど、なかなか面白いですね。ちょっと事件がいちいち後味が悪いし、ラストも予定調和だけど。

舞台は明確に「宋」の東京開封府。

傘屋の温悦は商売上手。一方夫の赵不尤は機転が効くがほとんどヒモみたいな、こっぱ役人だ。温悦は大理寺の悪徳役人の甘亮に店をめちゃくちゃにされてしまった。その晩、祭りに行った夫婦だが、温悦は甘亮に絡まれ、冷静にかんざしで刺した。まだ甘亮に息があるうちに赵不尤がやってくるのだが、問題は赵不尤の死体の処理だ。赵不尤は芝居のセットを使ってうまく処理しようとしたのだが、開封府左軍巡使の顾震は次々に赵不尤の隠したことを見つけ出す。赵不尤は返り血の処理すらうまく殺人をやってのけた温悦が何かを隠しているような気がする…

というのが第一集。これはなかなか面白い。

テンポが良くて、大抵1.25倍で見る私も倍速してません。

赵不尤は記憶力が抜群。弟の墨儿は、理系不遇の時代にあってもメカヲタク・化学ヲタクっぽく。妹の瓣儿は、医者になろうとしてるけれど、治療が下手。しかし、死体を怖がらないので、ビビリの検死官の助手として有能。

と一芸を持った一家だけど、あの親父さんも何か隠してそうだね。

第一集からが十五年前の事件そっくりの、梅船事件。開封府の顾震がそれをやっちゃいけないんじゃないですかね?と思ったんだけど、宋は法治国家ではないのかな?宋なのかな?そして浮かぶ、さらに背後の人物。

第六集からは、帽妖(帽子の妖怪)事件。章七娘という不動産で成り上がった女がいて、持っていた家を二束三文で奪われた庶民がいて…という話。レッセフェール(自由放任主義)ではそうなってしまいますよね、ということ?章七娘の背後には…

第十三集からは、科挙を受けた学生が死ぬ事件。なりすまし事件については、あり得るよねえ…と思うんだけど、いやぁ…

第十七集からは、紅い緞帳が降りると死体がおっこちてきた事件。赵不尤はその三人が大理寺正だった董谦一家惨殺事件を処理した三人だと気づいた。董谦のことを赵不尤は尊敬していた。大理寺の中では董谦は赵不尤に他人行儀だったが、大理寺の外では友達だった。ある日董谦は赵不尤に二人の乳児を預け、その後に惨殺事件が起きた。その二人こそ墨儿と瓣儿。二人に真実を話そうと思うのだが、今度は董谦の残したノートを渡され、董谦こそ温悦の一家惨殺の実行犯だったと知ってしまう。墨儿は太学に入ろうとするのだが、父の籍に自分と妹がいないということを知ってしまう。赵不尤は父親が庶民になってから二人が生まれたから皇室の籍に書かれていないと言い訳を始めるが、皇室の傍流は、庶民になっても全員記録されるのだと墨儿は確かめていたのである…一方の瓣儿は繍坊に住む女の子に母親がいないと言われて…と、これまた救いのない話。

第二十二集から最後までは、これまでの事件の全ての背後にいた邹勉にどう落とし前をつけさせるのか、という話。赵不尤が訟師、なんというか現代日本でいうところの弁護士・行政書士のようなものになっていて、これまでの事件の被害者(加害者になることもある)や庶民のために邹勉を弾劾する。「みなさん聴いてください」式の、聴衆を味方につけることで弾劾できる、という中国式。ふーん。最後は予定調和なんだよなあ…

温悦には表情があまりないけれど、能面では決してなく、感情が伝わるのよ。すごく上手い。温悦を演じる白百何に見覚えがあるなーと思ったら、「被偷走的那五年」か…あれはひどかったんだけど、役がわるかったんでしょうかね。今回はアクションをしているように見せることができるし。男装したときにはパク・ミニョン的なかわいさもあり。すごくいい。

ただし、隠したい過去がある温悦が、あんなに傘屋を繁盛させるかなあ…とは思う。

何欢(苏铮)は結局どうなるわけ??訟師の話なので、続けようと思ったらいくらでも続けられるタイプの話。本作は現代にも通じる事件がいくつもあって、帽妖事件はザ・資本主義。悪徳商人によって住むところを奪われた人の話で、バブル期の地上げを思い出すけど、おそらく中国では最近まであったんでしょうかね。紅い緞帳事件は騙された女たちの悲劇。これは騙されて東南アジアで人身売買の被害に遭ったり、詐欺の片棒をカツがされる人たちにも通じる話でもあった。

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