王と瓜二つだったために、毒殺の危機に怯える王・光海(クァンヘ)の影武者をつとめることになった道化のハソン。大臣たちの陰謀の気配が渦巻く宮中での不安から、暴君と化していた光海。ある日、病床についたことをきっかけに、妓生宿で腐敗した権力の風刺をしていたハソンが極秘の代役として王にすり替わる計画が実行される。偽物の王が、本物の王に成り済まして政治の矢面に立つ15日間。その中でハソンは、最初は戸惑いながらも、次第に操り人形ではない民のことを考える真の王として周りを魅力していくのだが・・・
2012年
感想
監督はチュ・チャンミン。
側近が「王になりたいか」というのは、王にお前の様子を知らせ、王を王らしくしてやる、という意味だったのね。
さて、この光海君だが、「明に対して大きく出た唯一の朝鮮王」みたいな字幕が最後に出ていた。
そんなことできるのか?と見たが、まあ、そらそうだわ。在位期間が1608年から28年だもの。日本ならば関が原後。つまり、秀吉の朝鮮出兵後。朝鮮半島は疲弊していただろう。そして、明は?1644年に滅亡する。この時代なら明にも大きく出られるわな。
それにしてもぎょっとするのがうんこのシーン。うへえええ。日本でも中国でも同じようなことはあったんじゃないかと思わないでもないけれど。侍女の血のりとか、こう。香港の常に白いだけのゲロが懐かしいぜ。
さて、イ・ビョンホン。この人の作品で見ているのは「アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン」だけだ。まあ、あれだからなあ・・・。
演じ分けがとてもうまい。冷酷そうな王と、可愛げのあるハソンと。対極にあると演じ分けやすいと言えばそうだ。