花落つる季節にまた君に逢う ですかね。「花が落ちる頃に、」のセリフが繰り返されるし。
ヒロイン役の胡意旋の演技が本当に上手い。「花千骨」のときの趙麗穎に匹敵する。いやもう最大限の褒め言葉ですよ。最近だったら、「蒼蘭訣」のときの虞書欣もうまかったけど、あれよりも少女を演じられてると思う。個人的な好みとして、仙侠ものはどうも乗れないところがあって。転生して生き返っちゃうことが多いので…。仙侠でも好きなのが「花千骨」と「長月」。どっちも血をゲボゲボ吐くやつ。本作はどっちかというと、「三生三世」(割に苦手)ちっくになっていくなあ…と思いつつも、テンポもいいし、好き。「念无双」とどっちが好きかなあ。
こうなると、予定調和を外してくれるか、外さないかが問題になってくるなーと思ったんだけど、ある意味外してある意味外さなかった。
外したところは、锦绣本人。そして、陆瑶と昆仑。外さなかったのは、一番悪いのはお前だよな?というキャラが誰なのかということと、锦绣と红凝のラスト。みんなそうするでしょうね、という。
実は、琉璃を高速で流してたら、本作が開始。マンゴーは会員になってないので、1話ずつ追っかけてる。琉璃はだーらだーらしてかなりつまんなかった(いや、最後の方で、え、この人ただの変態さんだったの!?にはびっくりしたけど)けど、こっちは面白い。
これ、元々ヒロインは、琉璃の袁冰妍だったけど、撮影完了後にスキャンダルでポシャったというもの。ヒロインを交代させて、再度撮影して出すという話しだったのでどこまで撮影しなおしたのかと思ったら。ビハインドシーンを見ていると、元のセットのデータ通りに緑でいろんなのを作ってて、人を撮影してはめ込んでるようです。確かに、輪郭がはめ込みですね。そして不自然に背後にいる人に焦点があたってないこともある。
そういう曰く付きの作品なので、あまり番宣などもせずにそっと出してきたけど、その割にはそこそこ評判がいいので、制作側も出演側もほっとなさったことでしょう。見れば、確かに再撮影してでも出したくなるほどの面白さ。
以前の交代したというものは、顔のはめ込みだけで、変なのもあったのよ。三千鴉だったっけ。さすがにヒロインの交代ではそれはできない。なので胡意旋は8割がた一人で緑の幕の前で演じ続けたのだという話。撮影開始から終了まで2ヶ月間ってかなりハードなスケジュールでは?
胡意旋が他の人と一緒のシーンはちゃんと他の人もいるので、主に学義さんが再撮影だったんでしょう。脇役まで含めて、一度演じた物をもう一度というのも面倒だろうに、みんなよく頑張ったよ…プロですね。
おそらく学義さん一人をフィーチャーしたカットなどは変えてないだろうから、特に本の前でのシーンや、パパに虐待されるシーンはちょっとお若いかなとは思った。もう一人、敖瑞鵬も変わらんなあ。若かった分だけ、敖瑞鵬の方が驚異かも?
おう…あ、みんなメイクが濃いめだなと思ったので、かなりそれでカバーしてたのかも。もともと仙侠はかなりメイクが濃いめですよね。
とにかく、胡意旋が本当にかわいい。紅茶(赤い山茶花)の红凝のときは口を大きく開けて笑うのがもキュートで。「そう。私は妖怪なのよ」って、がおーってやるので、俺さまは悶絶。あのあたりはコメディですね。
それが、水仙幻境で水仙になっているときには、しっとりと演じる。
人間界で王红凝になったときは、紅茶時代よりも物を知っているので落ち着きが多少あり、なりゆきで男装の麗人をやるときも、ひどいバタバタぶりじゃないし。
恨みを抱く慕仙になっていると、非常に落ち着いてて。低めのテンションの慕仙は紅茶の红凝のような表情の動きがないけど、将軍の锦绣にやっぱり私は彼が好き…でもあの人は…という红凝の迷いのようなものも良かった。桃妖が化けてるときのちょっと妖艶な雰囲気も。でも桃妖、おっさんなんだよねwww
私としては、ヒロイン交代は大正解じゃないですかね。と思ってる。袁冰妍で予告編まで出来上がってたのようで、シーンシーンが残ってるけど、やっぱりおばさんが子役みたいな演技をしてるっぽいところがあって。比較しちゃうと、胡意旋の演技がものすごくうまいんだろうなあ。
将軍の锦绣は、両親を早くに亡くしているけれど、叔父一家に大変大切に可愛がられて育った人で。スタイルも、見た目も髪の毛をハーフアップにするよりも、きちんと結い上げる方が美しい。キャラは神の锦绣よりも素直で、そういえば、これまで見てきた学義さんの演じるキャラの中では、一番まっすぐ育ったという設定のキャラ?私は一番この人が好きだな。「姑娘のことを知ってるような気がするんですが…胸がドキドキしちゃう…なんだっけ、なんか知ってるんだけど…口はよく回るけど可愛げがないねえ」というところで笑っちゃった。
確かに、琉璃の昊辰師兄の中の人と璇璣の中の人で、この組み合わせで見たかった、みたいなのがあったんでしょうかね…だってこれ…中盤までは柏麟帝君の妄想(戦神は柏麟帝君を愛していたのだが、柏麟帝君は南仙の女と結婚することになり、戦神は激怒して…)そっくりで。しかも変態柏麟帝君は友達を改造して戦神を作り出すでしょ?こっちも红凝を育ててたし。救って力を与えたのも锦绣だったし…红凝は…というのも。
師父のときも、「あの子の今世では私に会ってはいけない…会ったら私を愛してしまう。そうすると傷つくのはあの子なのだ」というナルシスっぷりも変態柏麟帝君の妄想っぽいし…
将軍の锦绣のパートからは柏麟帝君の妄想からは離れるんだけど、やっぱりあの人は爽やかな性格していて良いねえ。
スタッフ、よくこんな原作を見つけたなwwwほんとにヒロインが袁冰妍だったら、副題に「柏麟帝君の妄想夢ドラマ」ってつけたくなったくらいだったもん。
そして劉学義さん、よく引き受けたよ。こっちでは花神です。そして、やっぱり脱ぎます。今回は虐待されてたけど。
多分原作に花のような美しさ、と書かれてるんでしょう。しかも、牡丹ですwww。その設定だけで「演じてください」と言われたら、は!?ってなりそうなのに。本当にお綺麗にノリノリで。変態柏麟帝君よりも楽しげで。红凝が変身術を練習中に锦绣になってしまい、戻ることができなかったときのかわいらしさ。(このあたりなんでしょうかね、胡意旋がどう演じるべきか悩んでいたら学義さんが「思う通りに演じてください。合わせます」と言ったというあたりは。ここは红凝の演じ方次第で変わるだろうから、おそらく撮り直すしかないところの一つでしょう)いやあ、もうwwwもっとコメディを演じてほしい。
ご本人は水仙玄境の段斐が一番好きだったみたいだけど、確かに神の锦绣や師父の锦绣、将軍の锦绣とは違う「人」でした。
花千骨のリメイクをするなら、学義さんと胡意旋でやってほしいなあ…