第2次世界大戦下の1942年6月、極冠の地スターリングラードでソ連(現ロシア)とドイツの両軍による激烈な戦いが展開されていくなか、若きソ連兵ヴァシリ・ザイツェフ(ジュード・ロウ)は狙撃の名手として国の英雄へと祭り上げられていく。しかしドイツ軍も、彼を暗殺すべくすご腕のスナイパー、ケーニッヒ(エド・ハリス)を彼の地へ送り込んだ…。
Enemy at the Gates 2001年
感想
問題はソ連の物語なのに、全編イギリス英語であることだ。主演のヴァシリは美男時代のジュード・ロウ。ダニロフを演じたのも「恋に落ちたシェイクスピア」のジョセフ・ファインズ。敵もアメリカのエド・ハリス。面白いな、とは思うのだが、ナチスの悪行の列挙と同様に、ソ連軍の劣悪、そしてどうしようもなさもこれでもか、これでもか、と並べ立てる。
戦争映画はプロパガンダである。
それは反戦であったり(「ヤギと男と男と壁と」、「父親たちの星条旗」、「硫黄島からの手紙」「M☆A☆S☆H」)、ナショナリズムの高揚であったり、作品によってメッセージは変わる。しかし、どちらに立ってもプロパガンダであることには変わらない。
本作を見れば、もちろんまずは反ナチス、そして反ソ連・ロシアになっている。そこがユニークと言えばユニークであった。
ジュード・ロウ, ジョセフ・ファインズ, レイチェル・ワイズ, ボブ・ホスキンス, エド・ハリス, ロン・パールマン
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