2017年 大护法
珍しくアニメーション。
とある国の、「大護法」の役割を任された男(これがダルマさんそっくり)が、行方不明になった太子をさがして旅に出るのだが、とある村で異変に気付く。
というスタートなんですがね。
バイオレンスと言いながら、「もののけ姫」的なバイオレンスぶりかしら。絵のタッチこそ、宮崎駿とは違うんだけど、コダマそっくりのものが出てきたり、オープニングは、アシタカが村を出てからの話に似てるし。一瞬「千と千尋」を連想しました。
宮崎駿的な、比較的読み取りやすいストーリー展開というよりも、ストーリー展開は武侠ものではないかと思うんです。「弟がたくさんいるんだし、俺は絵を描いて暮らしたいの!」というダメ太子が「三少爺的剣」の三少爺的な、武侠もの。
紅蛋と呼ばれる大護法も武侠ものの、主人のために命を懸ける護衛さん的な存在だった。
もののけ姫が自然保護的な思想が奥にあったのだが、本作はなんだろうか。
脳に黒いピーナッツみたいなのが生える花生人(血は青い)は家畜のような存在で、目も作り物で取ることができる、とかさ。その中で意思を持ち始める小姜が、何かの象徴のような気がするんですよ。
とんがり頭が、「刺杀小说家」のとんがり頭の造形とそっくりで、刺杀小说家よりもこっちが先だから、ここからパクったのかしら。それとも、何か元ネタがあるんでしょうか。ほら、日本だと「ロボットが戦う」というと、ガンダム系になってしまうみたいな。(エヴァンゲリオンだって、でっかいロボットの中に少年が入るところがそっくりに見えるわけ。)
むしろ、「笑傲江湖」なのに、「赤は怖いねえ」と政治的な作品だった、「女神復活」をぼんやり考えたのね。「気付く」ところが何かあるような。
うまく読み取れなかったのだけど、何かあるような感じがする。中国語字幕で見るから、???となっている可能性はある。DVDか日本語字幕がついて配信されたら見たいような気はする。