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恋する惑星

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長年つきあった彼女にふられた警官223番は、彼女のことが忘れられず、自分の誕生日に賞味期限を迎えるパイナップルの缶詰を買い続けている。寂しさを紛らわせようと、金髪の女性と、行きずりの一夜を過ごす。同じ頃、ハンバーガー・ショップの新入り定員フェイは、夜食を買いに来た警官633番と出会う。淡い恋心を抱いたフェイは、ある日偶然彼のルーム・キーを手に入れた。彼女はその部屋に忍び込み、模様替えを始める・・・。

原題 重慶森林 Chungking Express 1994年

感想

チムサーチョイにある重慶マンションの一角にある店の前を行き交う人々の物語。監督は王家衛。

「香港映画=おしゃれ」だった時代が一瞬だけあって、その象徴の様な作品だと思う。続編にあたるような「天使の涙」と合わせて、私の苦手な雰囲気映画であることも確か。私はむしろ、人が飛んじゃう方が好きだが、古典ではあるので、履修しておこう、的なところはある。

前半の金城武とブリジット・リンの物語よりも、後半のトニー・レオンとフェイ・ウォンの物語のほうが出来がいい。

前半は、クリストファー・ドイルの撮影が「スタイリッシュ」らしいが、10年代に初めて見た私には古ぼけて見える。ブリジット・リンの走る様子をコマ送りで見せるというのが特に。

後半は、こちらはアンドリュー・ラウの撮影、というのであったかしら。こちらは撮影に気取りがあまりなくて見やすい。確かにこの短さがいい作品だ。

663の人物描写はうまくて、フェイに部屋を改造されるのに気づいていても、次のステージが始まろうとしていることが受け入れられなくて、気づかないふりをしている。それにようやく向き合おうとしたとたんに、逃げてしまうフェイの描写も。「カリフォルニアへ来い」そう言ったらアメリカのカリフォルニアへ行ってしまうのも。

フランス映画だったら、バーのカリフォルニアで待ちぼうけを食わされて終わりそうだ。アメリカ映画なら、翌日、663がいつものように店に行って、カリフォルニアへ行った、と告げられるところで終わりそうだ。

アジア映画はそうではない。一年後、スチュワーデスになったフェイを店に行かせて二人を再会させるのだ。しかも、フェイのナレーションつきで。オープン準備をしている663に会せる、その瞬間で終わっても良かったなあ、と思う。

恋する惑星 (字幕版)

恋する惑星 (字幕版)

トニー・レオン, フェイ・ウォン, ブリジット・リン, 金城武, ヴァレリー・チョウ
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