天宮に住む女神・上聖天尊がすべてを統治していた時代。上聖天尊は大暴れしていた魔王を滅ぼした。だが魔王は「孫悟空」へと転生して無敵の仙力を習得し、復讐を果たすため天宮に向かう。しかし、それに感づいた武神・楊戩と、悟空暗殺を命じられた護衛神・天蓬に行く手を阻まれてしまう。天地境界での激闘の末に、人間界へ落下して仙力を失ってしまった彼らは、想像を絶する事態に巻き込まれていく─!!
2017年 悟空傳
感想
彭于晏が孫悟空、余文樂が二郎神(楊戩)で、悟空が三蔵法師に出会う前の物語。
アメリカ映画・ドラマに、古い作品のリブートものが多いのに多少辟易していたのだが、実は中国でも物語が多少枯渇気味。西遊記ものはほぼ鉄板と言ってよくて、毎年のように何か作られる。
面白ければいいのよ、面白ければ。
ショーン・ユーにエディ・ポンと好きな俳優が出ていれば、見たくもなる。
チャウ・シンチーと「はじまりのはじまり」を撮った郭子健だったし、このひとの関わった作品はかなり見ている方だ(が素晴らしいとは言わない)ので、多少は期待していたのだが。
んー。としか言いようがない。
CGを使いすぎているのは、最近の中国ドラマ・中国映画の傾向なのでそれはどうしようもない。しかし、その話は「悟空」と「楊戩」じゃなくても良いのではないかね?と思う。若き日の暴れん坊悟空と修行を終えた頃の楊戩が、って、んーーーー
しかし、全てを許すことになったのは、最後の最後だ。
楊戩「やはり私は神であり、そなたは魔にすぎぬ。我らは相入れぬのだ」
悟空「次に会ったら貸借りはなしだぞ!」
このBLっぽさ!
エディ・ポンとショーン・ユーだからこそ私は萌えるのだが、まあ、それがなかったら・・・であった。もう一つ、主題歌の「斉天」ですかね。
今ノッてる若手シンガーの一人、华晨宇(華晨宇。ファ・チェンユー)。昔のジェイのように高音から低音まで出せる上に声量がすごそう(ジェイはそこまで声量はないのよ、実は)。ここ10年くらい中華ポップは何を聞いてもどこかにジェイ・チョウの影がどこかにあったけれど、もう一歩次の世界が見えるかなあ、という期待がある。
本作の話に戻ると、最近はそれなりに、中国ドラマの打率が良いので、映画の質が泣けてくる。