主人公の森中領(もりなかりょう)は東京の名門大学生。日々の生活や女性との関係に退屈し、バーでのバイトに明け暮れる無気力な生活を送っている。ある日、領の中学校の同級生でホストクラブに勤める田嶋進也(たじましんや)が、美しい女性をバーに連れてきた。女性の名前は御堂静香(みどうしずか)。「女なんてつまんないよ」という領に静香は“情熱の試験“を受けさせる。それは、静香が手がける女性専用コールクラブ、「Le Club Passion」に入るための試験であった。入店を決意した領は、その翌日に静香の元を訪れ、娼夫「リョウ」として仕事を始める。最初こそ戸惑ったが、娼夫として仕事をしていくなかで、女性ひとりひとりの中に隠されている欲望の不思議さや奥深さに気づき、心惹かれ、やりがいを見つけていく
2017年
監督は三浦大輔。
うーん。うーん。こういう、とろーんとした顔のカットって本編にあったかしら。なかったような気がするんだが。これが見たかったのに、なかったぞ。羊頭狗肉というのではないのだろうか。
「源氏物語」(葵くらいまで)をやりたいんだね、というのはわかった。
りょうが光源氏。死んだ母が桐壺。
静香が藤壺。さくらが紫の上。
同級生の女の子(棒読み気味)が葵の上と六条の御息所のコンボ。
中学の同級生のホストが頭の中将。
でしょ。
もっといくよー。おばあさんが源の内侍。年の差夫婦が朱雀帝(光源氏の兄)と朧月夜。桐壺帝と藤壺でもいいかもしれない。
同僚の変態くんは主人公の鏡であって、光源氏か。
頑張っているのはよくわかる。
いや、AV男優でもないのによくできたなあってくらい。お尻の痙攣なんかどう演技するんだろう。女優さんたちの脱ぎっぷりの良さも褒めてあげなければならないほど。
しかし、肝心の濡場がワンパターンである。あと、あの早さで手でされると痛い。初対面の相手にされると怖いだけではないかと思うんだが、お相手たちは買う人たちなのでそれは望んでいるので正解なのか。
でもあれだけ体位を頻繁に変えられるとリセットされるではないか。
で、女子たちがそれを全部受け入れちゃうのはなんだ。喘ぎ声もワンパターンじゃないか。
多分今回のお相手たち、満足したのはあの年の差夫婦だけではないかと思うんだよ。(だからボーナス出るのか)
みたいなツッコミばかりして、集中できなかった。
多分、女性向けと言いながらも男性の作った男性の映画なんだろうという感じ。
私がマイナーだというのは認めるけれど、性癖には刺さらなかったのである。