激動の1940年代を舞台に、戦乱期のブルジョワたちの姿を描く。
原題:儂本多情 ONCE UPON AN ORDINARY GIRL 1984年
感想
香港のおばを頼ったシウロンさんの物語。おばは実は娼館の主人で、というわけで「ブルジョワ」はレスリーの演じたボンボン。
いきなり国家がどうのとか何かと思った。本土は戦争中って、舞台は30年代から40年代です。お化粧ばっちりだし。愛国の学生ってまるで「ラスト、コーション」。そういうものだったんでしょうね。
実は、高校生役らしいのに、おっさんとおばさんばっかりで。現代の香港のお坊ちゃんお嬢さんたちって全然垢抜けなくて、童顔で。30にしてようやく日本の20代のような感じ(ただし髪の毛は白髪いっぱい)ということもたくさんあるのだけど。
レスリー・チャンの他に、娼館で働く娼婦の一人にサンドラ・ン。なお、若くても山田邦子に見える。なお、厚化粧。
シウロンという名前は「笑儂」と書く。そう言えば原題は「儂本多情」確かに、この人はラブストーリーの主人公にしては多情かもしれない。
個人的には、かなり微妙な作品なのだが、古ーいブログなどが検索にかかってくると、レスリーのコンサートではこの「儂本多情」の演出を取り入れているところがあったりするなど。ご存命のうちからのファンにはたまらないらしいけれども。うん。よくわからない。
娼館育ちのジェームズ(レスリー)の女の落とし方も見事だけど、それ以上にシウロンさん(多情な人)の悪女ぶりがすごい。手に負えない。
というか。この二人、好きにしてくれ・・・
ただし。
軽薄この上ない、レスリー。ただし、色黒のちびで服がぶかぶかで、どう見てもキューピー・・・。
ジェームスさんはなんとなく「欲望の翼」っぽい。で、だ。このジェームスさん。どこに住んでるんだ。なんでこの娼館に入り浸ってるんだ。6歳の頃から入り浸ってここで育ったらしいが、今はなんなんだ。と思うけれども、
ジェームスって見ていると「欲望の翼」のヨディの原型っぽく見えてきました。
また、「奥さん、朝ごはん作って〜」のところって「ブエノスアイレス」そっくりで。
まあ、そんな感じ。