長崎県波切島。喘息の療養中に両親に連れられて船釣りに出た小学生の奈緒子は、誤って海に落ちてしまう。そんな彼女を雄介の父親は助け命を落とした。それから数年後、雄介は“日本海の疾風(かぜ)”と呼ばれる天才ランナーに育ち、奈緒子はそんな彼と偶然再会する。だが、ふたりの時間はあの事故の日以来止まったままになっていた。やがて彼らの複雑な事情を知った陸上部の西浦監督が、奈緒子をマネージャーとして迎え入れる。こうして奈緒子と雄介、高校駅伝長崎代表を目指す部員たちの忘れられない夏が始まるが……。タスキを繋ぐことで心をひとつにしていく感動の青春映画。
2008年
感想
監督は古厩智之。
静かな静かな物語だ。
雄介と奈緒子がくっつくのか、と思ったが、くっつくわけではない。友情が産まれただけだった。この演出が良かった。
韓国映画だったら、親の仇で雄介が悩むシーンとかありそうだが、本作の雄介はさらっとしている。とにかく、さらっとしている。ただ、三浦春馬の演技がさほど良くないので、何とも言いがたいし、奈緒子役の上野樹里も舌足らずで良くない。「のだめ」ならいいのだが。
雄介のライバル役が綾野剛。いつみてもこの人の良さがわからない。キモキャラじゃない?
締めたのは鶴瓶だ。大して何もしていないのだけど、そこにいるだけで物語になるのは貴重。