浜美大に通う、竹本、森田、真山、あゆの4人は、花本研究会で知り合った仲間。ある日、竹本は花本先生の従兄弟の娘で、天才的な絵を描くはぐみと出会う。ダイナミックに絵を描くはぐみを見て、竹本は一瞬にして恋に落ちてしまう。竹本と同じ寮に住む真山は、アルバイト先の年上の女性に恋をし、あゆはそんな真山に片想い。一方、天才肌で自信家の森田が大学に戻ってきて、はぐの才能に興味を持ち始め・・・。
2006年
感想
監督は高田雅博。
なんども実写化されているもの。私が一番初めに見たのは、成海璃子と生田斗真のドラマだった。台湾でもドラマになってる。
久々に加瀬亮を追いかけてみる。大丈夫、DVDを見るだけだから。
原作の漫画は読んでいないが、ドラマ版は見た。「花ざかりの君たちへ」で生田斗真にはまり、それで見た。ドラマは原作の連載終了後に作られ、この映画は終了前に作られたのでラストが違うし、「ハチミツとクローバー」は出てこない。クローバーは出てくるか。ドラマもテンポが悪くて辟易してしまったのだが、成海璃子で見てしまったようなものだ。
ドラマで一番いただけなかったのは真山だった。演じたのは今や時の人となった向井理。ストーカー寸前、という役がうまく嵌っていなかったのだ。今回真山を演じるのは加瀬亮。これがもう見事なヘタレなストーカー。
「このままいけば、本当にストーカーになってしまうんじゃないか」という恐怖(「本当にストーカーですよ」という突っ込みは置いておいて)、好きで好きでどうしようもなくて、追跡してしまう、というのがよく感じられた。
向井理はなんだか、優等生が陰湿でねちっこくしているように見えてしょうがなかったなあ、と思い出した。
さて、加瀬亮から離れてみよう。
今回はぐみを演じるのは蒼井優。声の出し方がなんだかぶりっ子っぽくなっていて良くなかった。ドラマ版の成海璃子にははぐみの「ほとばしる才能」を感じたのになあ。
森田役は伊勢谷祐介。ドラマ版の成宮寛貴の方が好み、というのは置いておこう。はぐみと森田の二つの才能が出会って、森田がぐいぐいとはぐみ(というかはぐみの才能)に引きつけられるのが映画では上手く出ていなかった。伊勢谷の森田はちょっと中途半端だった。おそらく問題はストーリーの方にあったのかな。演技そのものは伊勢谷祐介の方がうまい。はぐみと森田が二人で絵を描くシーンがあったが、あそこをもう少し使えたと思うのだが。あれは明らかにセックスの代用だもの。
狂言回しの竹本役は櫻井翔。生田斗真よりもこの役にはまっていたのだが、「木更津キャッツアイ」のバンビをもう少し明るくしただけのようにも見える。
原作漫画が連載中だった、というのもあるのだろうけど、いかんせんテンポが悪く退屈してしまった。
ただ、ラストの「はぐみの海の絵」は美しかった。あれで点を一つ稼いでしまった。