アカデミー賞W受賞、エンタメ界の記録を塗り変えた空前の大ヒット作!“禁断の力”を制御できずに<雪の女王>となったエルサと妹アナの感動の物語。
Frozen 2013年
感想
監督はクリス・パックとジェニファー・リー。
確かに、これは革命だ。ディズニーで女を救うのが女(エルサをアナが救い、アナをエルサが救う)というのは画期的。
解放されたい女がどれだけいるのだろう。アメリカですら、女は抑圧されているようだ。
エルサは両親がエルサのためを思い、その能力が恥ずかしいもので隠さねばならないものだと押し殺されてきた。冬山でようやく解放される。
しかし、そこには国が凍りつくという大きな犠牲があった。一人の人間の解放は、多数の人間の不幸につながりうる。その示唆があることも革命的だ。もちろん、ハッピーエンドで終わるし、示唆に過ぎず描き方は足りない。それでも、みんな困ったからアナがエルサを探す旅に出るわけで、テーマを一つに絞るためには仕方がなかったのだろう。
声のキャスト
私が見たのは日本語版だった。エバーの機内で見た。
松たか子の「ありのままに」が好評だったようだ。May.Jの方が「上手い」のだけど、個性のないMay.Jよりも松たか子の方が良かった。
エルサ、エルサ、と言われるが私はアナ。キャラクターとしては自己中心的で、身勝手だ。
それでも、本当に声優としてうまかったのは神田沙也加である。「雪だるま、つくろう」というところでぞくぞくっときてしまった。そういえば、その母は松田聖子。ママドルにして奔放。良くも悪くも「新しい」人だ。娘はどれだけ母の「解放」に振り回されただろうと思う。「雪だるま、つくろう」と何度母に言ったのだろうか。親は子供の遊んで欲しいという要求を毎回受け入れるわけにはいかない。しかも「松田聖子」である。普通の人の半分も受け入れることはできなかったのではないだろうか。実際に神田沙也加がどんな子供時代を送ったかは知らない。けれど、孤独を味わったことがないとは思えない。神田沙也加は本当にアナなのだろう。