各高校を代表するイケメンが、次々と「ある爆弾」で襲撃される事件が発生。やがて「襲われるのがイケメンの証」という都市伝説が生まれ、事件はイケメンを自負する高校生たちの珍レースへと展開し…。
2007年
感想
監督はイ・グォン。
緩い。一時間長ですませたのは正解。たった一時間なのだが、テンポとカメラワークが単調で少し退屈してしまう。
問題はキボムとパンダ以外なかなか区別がつかないことだった。キボムはめがね、パンダはパンダだから区別がつくのだが。なぜだろう。日本人も中華系も区別がつくというのに。もちろん、見終わったら顔を忘れてしまった。
それは、「個性」がないからかもしれない。
役に「個性」はある。ガリ勉の生徒会長、マッチョの柔道部長、そして軟派なダンス部員。ところが、生徒会長と柔道部長は同じ人だ、と言われても信じそうだし、軟派なダンス部員は二人いる。本命だったダンス部員と、探偵役をするダンス部員と。そのため区別がつかないのだ。あたかも、「個性」「個性」という高校生たちが全く同じ格好をしているのと同じだ。その意味では上手く「高校生」を描いているのだが、問題は演じたSuper Juniorかもしれない。英語で表現するのがベストだろうか。Manufactured boys あたかも、工場で大量生産されたような男の子たち。だから、私には区別がつかないのだろう。それは女の子だったら韓国のガールズグループの女の子たちしかり、日本のAKB48しかり。正直に言えば、私と同年代のタッキー&翼以降のジャニーズもよくわからない。ピンの生田斗真、ジュニア時代から有名だった山下智久、ここまでだ。関ジャニ∞はなんとなくわかるが、Newsはきつい。それでも彼らの背後には、死屍累々と「アイドルの卵」たちの屍が並ぶのだろう。やはり、「顔」のない子たち。「売れた」アイドルたちが三十路をすぎ、そして不惑をどう迎えるのだろうか。「屍」たちがどう生きるのか。そう思うと一種のホラーだった。
舞台はソウルだろう。
キボムが歩く裏道のような場所は、塀が非常に高く、そして忍者返しのように塀に登れないようになっていたのが気になった。ここ、夜一人で歩くのは恐ろしそうだ。
一つだけあげるならば、ラストの主題歌「ワンダーボーイ」。かわいい。
けれど、ダンスがそろいすぎていてちょっと不気味。