まぼろし

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まぼろし ランプリング

まぼろし ランプリング

シャーロット・ランプリング, ブリュノ・クレメール, アレクサンドラ・スチュワルト
8,900円(10/20 17:52時点)
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異能の人、フランソワ・オゾンがこれまでのダークな作風から一転、正攻法の語り口で巨匠の道を歩みはじめた転機的作品、それが『まぼろし』である。マリーとジャンは25年間連れ添った夫婦。例年同様に南仏でバカンスを過ごす2人だったが、何の前触れもなく、ジャンは海に忽然と姿を消してしまうのだった…。

Sous le sable 2000年

感想

監督はフランソワ・オゾン。

静かな映画だが、オゾンらしくとても引き締まった映画だ。喪失を受け入れる映画ではない。受け入れられなかった、もしくは、喪失を受け入れないことによって生きていく、そんな映画だ。マリーがジャンの母に「養老院ではなくて精神病院に入院なさい」と言うと、母が「あなたの方が先よ」と言う台詞がマリーのラストを予告している。

エンジェルは現実を見ずに妄想の世界で生きる女の物語だった。そういえば、マリーも「現実を見ずに妄想の世界で生きる女」だった。エンジェルが妄想の世界で生きることによって名声を得るならば、マリーは単純に「発狂」するだけだ。

私にとって、シャーロット・ランプリングはオゾンの映画でしか見たことのない女優だ。かつて、ヴァンプとして名を馳せたらしいが。今でもいつも薄い下唇を噛んでいるような様子が下品なまでに性的だ。そして痛い。綺麗なのだが、かつてのコキンヌの残骸を寄せ集めたような不気味さを感じさせ、世間の思うような「良い年の取り方」を拒絶した「子供のいない女」にぴったりだった。そして三白ぎみの眼。ジャンの母親を見つめるときの目は、不快感を底意地悪く表現していて怖かった。

舞台はパリと海岸だ。夏なのに光線が少ないところを見ると南の地中海側ではなさそうだ。東の海岸ではないかな。鄙びてみえるのがそれも「別荘」にはいいのだろう。

まぼろし ランプリング

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