ハリウッドの映画スター、ジョニー・マルコ。彼はロサンゼルスのホテル“シャトー・マーモント”を仮住まいにし、高級車を乗り回してはパーティーで酒と女に明け暮れ、まさにセレブリティらしい華やかな生活を送っていた。
しかし、それらはいずれも孤独な彼の空虚感を紛らわすだけのものに過ぎなかった。
そんな彼が大切にしているのは、前妻と同居する11歳の娘クレオとの親子の短いひとときだった。
自堕落な日常を過ごす彼だったが、母親の突然の長期不在により、無期限でクレオの面倒を見ることになる。
やがて、映画賞の授賞式出席のためクレオと一緒にイタリアへと向かうジョニーだったが…。
Somewhere 2010年
感想
監督はソフィア・コッポラ。
静かな映画だ。感情の起伏はあまりないし、筋もない。タランティーノが絶賛したというが、正直、そこまで?と思う。あまり受ける映画ではない。観客受けを狙うなら、クレオを預かるシーンを早め、クレオと何か衝突させ、和解し、泣く泣くキャンプに生かせればいい。クレオをもっと前思春期の女の子ではなく、幼女、もしくは思春期に入ったばかりの子にすれば嫌がおうがなく、衝突するだろう。アダム・サンドラーならそうしそうだ(イメージです)。
けれど、現実には子供がいれば「仕方がない」わけで、邪険にするわけにもいかない。それが真っ当な人の対応だ。おまけにクレオは顔色を伺うわけではないが賢い子供だから、二人でなかなか楽しく過ごせる。
最高だとは思わなかったが、セレブのリアルな生活はこんなものかな、と。
ソフィア・コッポラといえば、ガーリーなファッションだが、エル・ファニングのワンピースなんかすごく良かった。wiiのギターで遊ぶシーンね。ほっそりした子供の体型にはあのワンピースはすごく似合うんだ。さすが、ソフィア。娘を産んであんな服を着せたいなあと思った。
舞台はアメリカとイタリア。けれど、行ってみたいと思うようなところはなかった。