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スミス都へ行く

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ある州の上院議員フォーリーが急逝した。焦ったのは同僚のペイン(クロード・レインズ)であり、その黒幕である州財界のテイラー(エドワード・アーノルド)及び州知事のホッパー(ガイ・キビー)たちだった。

Mr. Smith Goes to Washington 1939年

感想

監督はフランク・キャプラ。

公開年を見て欲しい。1939年である。ナチスによるポーランド侵攻の年だ。
もちろん、濃厚に「自由」だの「人民のための政府」だの出てくる。けれど、政治腐敗を描く作品が公開されたのだ。腐敗に打ち勝つ、というのがアメリカらしい。マスコミの「作られた世論」も描き出す。そして正義が勝つ若きアメリカ。ルーズベルトのアメリカ。

スミスは良い意味で空気が読めない。
愚直、権謀術数を用いない、など理想化された「田舎者」像だ。

そのスミスの姿はヘンリー・ウォレスに通じる。あくまでも「フィクションです」と書かれているけれど。
オリバー・ストーンが語るもう一つのアメリカ史」によれば、もしも1944年のルーズベルトの四選目の大統領選にも副大統領になることができていれば、歴史は変わっただろうという人物だ。ルーズベルトの世界平和の理念を貫けただろう、という人物だ。ウォレスは農務長官としてニューディール政策を支え、後には副大統領として三選目のルーズベルトを支えた。四選目には、進歩的なウォレスは妨害にあい、副大統領になることはなかった。四選目にルーズベルトは在職のまま死去するので、仮にウォレスが副大統領になっていれば、トルーマン大統領ではなく、ウォレス大統領になるところだった。そして、国民が支持したのもトルーマンではなく、ウォレスだった。

スミスの正義は貫けた。けれど、現実にルーズベルトの世界平和の理念を貫こうとしたウォレスは勝てなかった。そしてトルーマンもペインではなかった。現実は映画の楊にはいかなかった。

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