過去のない男

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ヘルシンキにやって来た男が暴漢に襲われ、記憶喪失に陥ってしまう。彼は港湾のコンテナで生活を始め、食事や服の面倒をみてくれる救世軍の女性に恋をするが、銀行強盗に巻き込まれたことから身元が発覚し…。

Mies vailla menneisyyttä 2002年

感想

監督はアキ・カウリスマキ。

底辺の人々を描くものとしては「花よりもなほ」がある。あれは、いわゆる人情ものだが、本作も一種の人情ものととらえていい。けれど、日本人からすると奇妙に感じられると思う。人に表情がほとんどない。ぶっきらぼうだし。例えばアジア映画では男は男泣きに泣くだろうし、アメリカ映画でもおそらく男はコンテナの隅で頭を抱えて泣くだろう。職安ではドン、と机を叩くぐらいはするだろう。けれど、過去のない男は泣かない。淡々と日々をすごし、職安でも静かに立ち去るだけだ。

ただでお湯を分けてくれ、さらに残り物を出してくれるレストランだって表情はない。イルマにも表情はほとんどない。

ヘルシンキにしばらく滞在していた者としては少し懐かしい感覚だ。言葉のわからないものには親切なのか不親切なのかがわからないのだ。英語も日本よりは通じるが、他の北欧諸国のようには通じない。始めの三日程度は慣れなくて戸惑った。基本、フィンランド人は親切だ。

エンディングを見ていると「Motto Wasabi」なる曲まであった。なんだ?日本語が流れるのだがあれだろうか。カウリスマキ映画ではたまに日本語が流れてくるのだ。もう、この映画の撮影から10年か。今なら中国語が流れるのだろうか。

2002年の作品だが、お金はユーロではなさそうだ。本作に出て来る紙幣はマルッカだろう。公衆電話を使おうとしてユーロの代わりにマルッカと公衆電話に書かれていたのを思い出す。

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