劇場清掃員として働くさえない中年男アンドレイ・フィリポフ(アレクセイ・グシュコブ)は、かつてはロシア・ボリショイ交響楽団で主席を務めた天才指揮者だった。彼は、共産主義時代、“ユダヤ主義者と人民の敵”と称されたユダヤ系の演奏家たち全員の排斥を拒絶し、名声の絶頂期に解雇されたのだった。ある日、清掃中にアンドレイは、1枚のFAXを目にする。それは、演奏を取りやめたサンフランシスコ交響楽団の代わりに、パリのプレイエルに出演するオーケストラを2週間以内に見つけたいという内容だった。その瞬間、彼は、かつての仲間を集めて偽のオーケストラを結成、ボリショイ交響楽団代表としてパリに乗り込むことを思いつく。
Le Concert 2009年
感想
監督はラデュ・ミヘイレアニュ。
コミカル。
だめだめ○○が、というのは使い古されたテーマなのだが、コミカルに仕立てると本当に楽しい。お間抜けの正規楽団にすればコメディに、真剣に対峙させればスポ根風に味付けできる。
共産党政権によって迫害されたユダヤ人、そしてロマ。
ロシアの負の歴史をバックグランドに敷いている。ただ、パリ万歳、西側バンザイになってしまっているのがもったいなかった。
アレクセイ・グシュコブ, メラニー・ロラン, フランソワ・ベルレアン, ドミトリー・ナザロフ, ミュウ=ミュウ
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