ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日

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1960年代初めのインド ポンディシェリで生まれた少年パイ・パテルは、父が経営する動物園で動物たちと触れ合いながら育つ。ところが、パイが16歳になった年、人生が一転する。両親がカナダ モントリオールに移住することを決め、家族と動物たちは貨物船でカナダへ向かうのだが、太平洋のど真ん中で突然の嵐に見舞われ沈没してしまう。たった一人、救命ボートにしがみつき一命を取り留めたパイ。しかし、そのボートにはリチャード・パーカーと名付けられた凶暴なベンガルトラが身を潜めていたのだった……。小さなボートと僅かな非常食、そして一頭のトラ。果たしてトラは少年の命を奪うのか、それとも希望を与えるのか!? かくしてパイと一頭のトラとの227日にも及ぶ想像を絶する漂流生活が始まった。

Life of Pi 2012年

感想

監督はアン・リー。

メタファーの多い映画だ。作家が言うように、コックはハイエナ、船員はシマウマ、母はオランウータン。パイ自身が虎。事実はどちらなのだろう。おそらく二つ目の物語だ。ただ、一つパイは言っていない。それはパイ自身が母を食べただろう、ということだ。船員を食べたコックが母の死体をそのままにするはずはない。コックが母を食べたのを見て、パイが怒って殺し、二人の体を食べたのではないだろうか。

パイはリチャード・パーカーのために魚を釣る。魚を殺すと神に祈る。それはこれから食人をするという一歩でもあった。肉食の島は母を食べ、コックを食べるというメタファーなのだろう。

どうして、肉食の島の後、パイは魚を釣ろうとせず、そしてリチャード・パーカーもパイを食べなかったのだろうか。それはメタファーでしかないからだ。リチャード・パーカーとは、パイ自身の野生であろう。

ま、これだけ書きながらまた言おう。そんなもん、どうでもいい。映像美とストーリーテリングを楽しめば良い。本当にこれは後悔したのだ。映画館に行くべきであった、と。3Dで見たかった。

ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 (字幕版)

ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 (字幕版)

スラージ・シャルマ, イルファン・カーン, タブー, ジェラール・ドパルデュー
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