ソウルの繁華街で幽霊だけが泊まることのできるホテルデルーナには、千年以上前から美しいが気難しい社長チャン・マンウォルが住んでいた。ある日マンウォルは、ホテルデルーナに迷い込んできた男を、息子を引き渡すことを条件に見逃してやる。
それから20年後、優秀な若きホテルマン、ク・チャンソンの元にデルーナから入社の知らせが。チャンソンこそが、昔助けた男の息子だっのだ…。嫌がるチャンソンだったが、ある運命的な出来事をきっかけにデルーナで働くことを決意する。
こうして、チャンソンはマンウォルと共に幽霊たちをもてなすのだが…。
(韓国版全16話を全32話に再編集した日本版)
2019年
感想
韓国人の死生観に、黄泉の国があるのかあ、転生するのかあという感じ。
デルーナ、とは「月の」ということで、死者は黄泉の国に行くために経由する月のホテルがある、というのが本作です。
マンウォルさんは満月さん。だから、高麗時代には満月と書かれた刀を持ってる。高麗時代のマンウォルさんの因縁の相手が現代に転生していてそれをほぐさないとならない。
そして、ホテルで働く従業員たちの、それぞれの因縁を解決して死者の国に行かせる。それぞれの死者の救いの話でもあった。
中国ドラマを見慣れすぎてて、韓国ドラマの古装はちゃちに見えるし、CGもプア。死者のCGも中国ドラマのグロさもない。尺が短いのが良いです。
現代と高麗時代の2役ある人たちもいるのだけど、高麗時代のお姫さまを演じたパク・ユナ、同じ人が演じてると思うんだけど現代の小児科医のときと全然違って驚いた。同じ人ですよね?お姫さま時代では顔は険しいは、太って見えるわ、すごかったんだけど、小児科医さんのはつらつさとは全然違って、きっちり演じ分けてくるんだーって。
問題は、1200年前のマンウォルさんからずっと同じマンウォルさんを演じるIUの側。んー。特に現代では歳をとってきつい性格になってるキャラでもあるから、仕方がないといえは仕方がない。演じにくいキャラよね。喜怒哀楽をハッキリ見せられた「麗」のヘ・スの方が演じやすいキャラだったのは事実。しかしながら、同じくきつい性格のお姫さまを迫力持って演じたパク・ユナがいるわけで。体格の差もあると思うのだけど、マンウォルさん、ただただきついだけのキャラではなかったのに、そうなってしまったのが惜しいところ。
チャンソンを演じたヨ・ジングも、なんか微妙。下手ではないんだが。マンウォルさんを1200年の縛りから解放する青年のはずだったけれど、持て余し気味に見えてしまったのね。でもこの人よりも若いとそれはそれで設定が生きないし。難しいです。
何をみてたのかって、もう一人殺人を犯して、殺した同級生と入れ替わる女子高生を演じたカン・ミナ。この子も2役あるわけね。特に悪い子の方は、演じ分けやすい極端なキャラクターでもあるからか、きちんと演じ分けられたという感じ。将来が楽しみ。