スウォーズマン 女神復活

公開日時 作成者 satoko

原題:東方不敗 風雲再起 The East is Red
監督:チン・シウトン(程小東)
出演:ブリジット・リン(林青霞)ジョイ・ウォン(王祖賢)
1993年 香港

あらすじ

クー提督はスペイン人を連れて黒木崖へやってきた。かつて、東方不敗が転落した場所だ。スペイン人たちが求めているのは沈没船の財宝だという。東方不敗の根城だった場所を訪れるのだが、そこには日月教の祭司が一人いた。祭司は東方不敗の墓を見せる。しかし、スペイン人たちはその墓を暴いた。クーは怒る。「冒涜するなんて!」スペイン人の狙いは「葵花宝典」だった。祭司はそのクーを連れていく。クーは祭司にいう。「あなたが本物の東方不敗なのでは?」「秘密を知ったものは生かしておけぬ」東方不敗はクーの経脈を閉じた。「死ぬならば、本当の顔を見せて欲しい」東方不敗はその美貌を隠していた。

「あなたが隠れている間に、偽物が現れた」「なんと。連れて行け」
東方不敗はクーに飛効を教えてやる。偽物を見つけて惨殺する東方不敗にクーはがっかりする。クーは海に落とされた。

海でクーをすくい上げたのは日月教の船だった。そこにまた別の東方不敗がいた。日本の霧隠軍とだましあったりしていた。偽物の東方不敗はかつて本物の東方不敗の愛人だった。本物の東方不敗が現れ、偽物の東方不敗の正体はスノーだと気づく。スノーは「お連れください」というのだが、東方不敗は断る。「永遠に苦しめ」東方不敗はスノーを半殺しにする。クーはスノーを連れて海に脱出する。

スノーを連れたクーは明の水軍の基地にもどる。チン将軍の元で軍規は乱れきっていた。チンはスノーにも手を出そうとする。スノーはチンが東方不敗をおちょくることに怒りを覚え、罠にかけようとする。それに気づいたクーはチンを殺す。

東方不敗は遊女として霧隠軍に近づく。霧隠雷蔵を殺し、覆面を利用して雷蔵になりすます。つぎはスペイン船だ。こっちも乗っ取った。クーは海に出る。東方不敗は東西方不敗と名乗り、世界征服を企む。明軍と霧隠号とスペイン船の戦いの中、海にスノーがいた。東方不敗とクーは戦い、クーの腕の中でスノーは死ぬ。「スノーを渡せ!」クーは拒んだ。東方不敗はスノーの遺体と一緒に空に消える。そしてクーは船とともに爆発した。

レビュー

ナンノコッチャ、だろう。仕方がない。そういう作品なのだから。ツイ・ハークの失敗したパターンだな。

ジョイ・ウォンと女優(作中では男)が舌を絡ませるところとか、そのときのジョイ・ウォンの回想でのジョイ・ウォンとブリジット・リンのレズシーンとか。ここで気づいたね。とにかく、ブリジット・リンを見よう。ジョイ・ウォンを見ようという作品なのだから。

前作ののち、東方不敗が深い反省をしているのもわかる。「民衆は希望を欲している!東方不敗こそ希望だ!」というのは明末の政治の失敗と内憂外患を表しているのもわかる。東方不敗が遊女の中に入って「私もお前たちと同じく、名前のない存在だ」というのもわかる。ただし、一つずつが繋がっていかない。

東方不敗とは何なんだ。
ブリジット・リンがひたすら男顔の美人なのはわかった。遊女シーンとか今回は妖艶だ。でも、男装したジョイ・ウォンのきりっとした表情の方が美しい。

でもしょっちゅう爆笑シーンがあって、例えば、カジキに襲われるクー提督だが、カジキは人形だし、さらにカジキに乗るブリジット・リンには腹を抱えて笑った。あー、香港。これが香港。

きになるのは「East is Red」という英語タイトルだ。東は赤い。赤。それは共産党の色だ。97年、香港は中国に返還される。91年、ソ連は崩壊した。ヨーロッパにおける冷戦は終結。しかしアジアでは?東方は相変わらず赤い。

「東方不敗」が「東西方不敗」と名乗った。世界を征服してやる。
2015年における中国の政策こそ領土拡大・世界征服ではないか。「東西方不敗」それこそ習近平のいうところの「中国夢」ではないか。

ツイ・ハークという人は決して愚かな人物ではない。20年後を指摘しているように見えるのは、私が2015年に本作を見ているからだろうか。

本作において東方不敗は前作における惨劇を深く反省した。しかし、再び野望を抱く。最後はそれを捨てて立ち去る。今後の中国はどうなるのだろう。

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